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新しいEdgeにはマイクロソフトの大きな思いが込められている

  • 2019.11.07
  • IT

Microsoft(マイクロソフト)は、ChromiumベースのEdgeブラウザーに、いくつかの大きな目標を掲げている。Edge担当副社長Chuck Friedman(チャック・フリードマン)氏は、Edgeで10億人のユーザーを確保したいと考えている。そこに到達して初めてChromeのユーザー数と張り合うことができるのだ。だがその前に、フリードマン氏が率いるチームは1月にEdgeのバージョン1.0を公開しなければならない。

マイクロソフトが自暴自棄になってChromiumを採用したことは周知の事実だ。実際、約2年前にチームに加わったフリードマン氏はそれを実存的危機と呼んでいた。それは、はたしてユーザーは現在のEdgeを使いたいと思うのだろうか?といった疑問から発している。「私が着任したときほとんど全員が、で、我々は何がしたいんだ?といった実存的危機感を抱いていました。それは、なぜEdge?みたいな時期でした。ユーザーがこれを選ぶ理由はなんなのか?重要な問題にうまく対処できるのか?」。その当時、彼はそうした疑問への答を持ち合わせていなかった。そこでチームは、ブラウザー空間に提供できるマイクロソフトならではの価値とは何か、さらにはEdgeには将来的に役割があるのかという基本に立ち戻ることにした。

フリードマン氏は、Edgeのプロダクトチームを担当する以前、Windows 10のユーザーエクスペリエンスのためのプログラム管理チームを統括し、Windows 8のつまづきからの挽回に貢献した人物だ。それを考えると、Edgeがマイクロソフトにとっていかに大切な製品であるかがわかる。

ブラウザー空間には、やらなければならない仕事が山ほどあるとフリードマン氏は言う。「まるで足が生えているかのように、新しい問題の塊が次々に現れます」と彼は私に話してくれた。「なので、過去5年間の問題を解決することではなく、今後5年間の問題を解決するという仕事でした」。そのために彼らは、Edgeに元からあった互換性の問題を克服しなければならなかった。まだ世の中には、少なくとも職場環境には、レガシーなウェブとの互換性が必要だという認識があった。

マイクロソフトを含むブラウザー業界では、誰であれプライバシーが最重要課題であることは明からだ。ネットサーフィンを行う人々のプライバシー問題への意識は一般に高いが、自分自身を守るための手段を持っていないとフリードマン氏は言う。「私たちはそこに辿り着き、ウェブのお約束を認識したのです。世界のあらゆる情報に自由にアクセスできるのは爽快だが、その代償として、その中に自分の個人情報も含まれるとなると困る」とフリードマン氏。そうしてこれも、チームの目標となった。しかし、それらすべての課題を総合して考えたとき(セキュリティーの課題も加わって)、Edgeチームは、これらすべてをマイクロソフト製品全体と調和させるという問題に取り組むことになった。「これはオペレーティングシステムだけの問題ではありません。検索だけの問題でもありません。実際にこれは、完全なMicrosoft 365の話なのです。つまりオペレーティングシステムにセキュリティーと生産性ツールを加えたものです」。

だが、フリードマン氏の話は、私がGoogleのChromeチームから聞いたことと重なる。つまり、現在のウェブは広告のビジネスモデルに大きく依存していて、少なくとも現状では、ウェブでパブリッシングを行っているほとんどの企業では、広告が収益の柱になっているというものだ。そこのバランスを取るのが非常に難しい。マイクロソフトは透明性を高めることで対応しようとしている。「ユーザーは、自分の個人情報がどこにあるかを知っているべきなのに、どのデータが何に使われているのかを知らされていません」と彼は説明する。そのためユーザーには、自分のデータがどのように使われるのかを把握し管理できる能力が与えられるべきだという。

「私たちの業界にも、徹底的なプライバシーの保護と管理が絶対に必要だと訴える人たちがいます。それを求めるユーザーも一部にいると私は思っています。しかし、その中の一部の要素がウェブを崩壊させるとも考えています。そしてそれには、パブリケーションが正当な方法で収益を得る能力を奪ってしまう恐れががります」。さらに彼は、ユーザーのおよそ半数が、通常の広告よりもターゲッティング広告を好んでいて、彼らが不満に感じているのは広告の管理権がないことだと指摘した。

マイクロソフトのブラウザーは、デフォルトでサードパーティーのCookieをブロックするようになっている。そのために、彼らはMozillaと同じホワイトリストを利用しているが、ユーザーが自分のデータを削除できることをサイトが示している場合、そのリストは定期的に更新される。そうすることで、広告業界の多くの企業がユーザーに管理機能を与えるよう促す考えだ。

Edgeはまた、ビジネスユーザーのための強力なツールでもある。そこでチームは、一般の顧客に加えてビジネスユーザーに向けたブラウザーの生産性全体を改善する方法も考え始めている。例えば、そこからCollection(コレクション)のアイデアが生まれた。これは、ブックマークとスクラッチ パッドとリーディング リストのハイブリッドだ。まだ本格的には公開はされていないが、Edgeの試験的なカナリアビルドに実装されていて、フラグを有効化すれば使えるようになる。

また彼らは、ユーザーがよくOffice製品からEdgeにコンテンツをコピー&ペーストしていて、そのためこの機能をもっと強化して欲しいと望んでいることに気がついた。「私たちは、あらゆる素晴らしいウェブエクスペリエンスを有するOffiseの資産を統合することで、連携を強化しようとしています。しかし正直言って、ある程度まで彼らと一緒になって、もっとできるように力を貸す必要があります。Officeのウェブ資産を大幅に刷新できるチャンスなので、とてもエキサイトしています。そこでは、もっと革新的なものが作れます」。

もうひとつ、彼らが注目しているのはタブの管理だ。「タブのカオスは興味深い問題です。それは、いまだに存在します。その問題解決に大きく貢献できた人はいなかったのでしょう」とフリードマン氏は言う。それが実際にどのような形になるかはお楽しみだ。

まだ今すぐには見ることができないがCortanaとの統合もある。それは、今の非Chromium版のEdgeに組み込まれているが、まだ新バージョンに搭載できるまでに成熟していないとフリードマン氏は見ている。ブラウザーには便利なものだが、パーソナルアシスタントは間違いがあってはいけないと彼は言う。新しいEdgeに、それがどのような姿で搭載されるかは、まだわからない。可能性はあると彼は考えているが、現実にどのような形で実装されるかは、いまだ不明だ。

バージョン1.0が出荷された後は、彼らは毎年、2つか3つのメジャーな新機能を追加していく考えだ。おそらく最初はコレクションになるだろう。

フリードマン氏はまた、現在Edgeを利用しているユーザーが多くいることを理解している。その数はおよそ1億5000万人。彼らがEdgeを使っている理由は、Windowsに付属しているからだ。低信頼度ユーザーと彼が表現するその人たちは、新しいEdgeがまったく違う姿をしていたら、わざわざ今とは違うブラウザーをダウンロードするとは思えない。代わりに、iPadなど見た目にずっとシンプルな別のデバイスに乗り換えてしまう可能性がある。

だがマイクロソフトは、明らかに経験豊富なユーザーに向けて、Chromeに取って代わるものとしてEdgeを位置付けている。チームは、そうしたユーザーたちに、できるだけ摩擦の少ない移行方法を提供しようと準備を進めている。そのバランスがとても難しいのだが、フリードマン氏は可能だと信じている。そこには、彼がWindowsのために働いてきた経験が生かされる。

「私の直前の仕事はWindows 10です。Windows 10のためのコアユーザー向けのエクスペリエンスを作り上げるプロダクトチームを率いていました。ある意味、Windows 7と8のコードベースを受け継ぎながら、こう問いました。さて、どうやったらこれらのユーザーを統合して、どちらも新製品に満足してもらえるようになるか。今回も同じようなチャレンジです。数々の異なる分野のユーザーの気持を本気で考えることが重要です」。

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

Source: TechCrunch

インターネットのプラットフォームでは、何もかもが逆さまに感じられることがある。政治とパブリッシング、文化と商売、そしてそう、嘘のための真実のすり替えだ。

今週は、Twitter(ツイッター)のCEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏の周囲に広がる光景に奇妙な逆転現象が起きていた。その製品が何のプラットフォーム(舞台)になっているか(たとえばナチス)を示すモラルの歪曲を真後ろで支えているハイテク企業のCEOとして名高い彼が、政治的発言の倫理性に泥縄のツイートストームを展開したのだ。

実際、彼は、民主主義と社会を擁護する態度を示し、人々の生活に強大な影響力を与える巨大無料プロパガンダ帝国を運営しつつ、現実からはまったく遊離したもう一人のハイテク兄弟であるFacebook(フェイスブック)のMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏の師匠だ。

したがって、完全な逆転とは言えないかも知れない。

要は、Twitterは今後は政治広告を受け付けないという、それだけの話だ。

Jack(ジャック)
私たちは11月15日に、いくつかの例外を含む最終ポリシーを発表する(例えば、有権者登録を促す広告は認められる)。新しいポリシーは、広告主への変更の周知期間を設けるため、11月22日から施行される。

Jack(ジャック)
最後通達。これは言論の自由とは関係ない。問題は、金でリーチを伸ばすことだ。政治的発言のリーチを金を払って伸ばすことには計り知れない悪影響があり、今日の民主主義の社会基盤は、その準備ができていない。これに対処するために、一歩後退することには意味がある。

一方、Facebookは、政治広告のファクトチェックはもう行わないと先日発表した。つまり、Facebookに料金を支払って拡散する限りは、嘘でも構わないということだ。

Facebookの立ち位置は、表面上はハッキリしていると言えないこともない。すなわち「政治に関して、我々は倫理感を持ち合わせていない」と要約できる。おそらく「だから偏向していると責めることはできないよ」と論点をずらそうとしているのだろう。

だが、これは何も不合理な推論ではない。政治キャンペーンに対して倫理的基準を一切設けないことで、Facebookは最も倫理観の乏しく、身勝手な規範しか持たない者たちの味方になっている。そのためその立場は、控えめに言ってもトゥルース・ライト(現実の希薄化)だ(どちらの政治陣営が優勢かを自分で決められる)。

Twitterの立場にも、やはり表面的な明確性がある。全面禁止だ。政治広告も問題提起広告もみなゴミ箱行き。だが私の同僚Devin Coldewey(デビン・コールデウィ)は、それが政治広告なのか(またはそうでないのか)を、さらに数少ない例外には何が該当するかを明確に判断しなければならない状況になると輪郭がぼやける傾向にあると、すぐさま指摘していた。

事実、Twitterの定義には、すでに疑わしい部分がある。例えば、気候変動は政治問題だと明確にしている部分だ。そのため、科学に関する広告も禁止されることになる。その一方で、おそらく大手石油企業からの金にはオープンで、気候変動を招く汚染ブランドの宣伝を許している。そう、めちゃくちゃなのだ。

Will Oemus(ウィル・オリマス)
問題提起広告とは何かをTwitterはどう決めてるのか?

Jack(ジャック)
私たちは、政治広告だけを禁止して、問題提起広告は猶予しようと考えた。だが、政治家だけが訴えたい問題のための広告枠が買えるのでは不公平だと思った。だから、これも禁止する。

Vijaya Gadde(ビジャヤ・ガディ)
現在の定義はこうです。1. 選挙や候補者に言及している広告。2. 国家的に重要な立法上の問題(気候変動、医療、移民、安全保証、税金など)。

Twitterの基準を挑発したり迂回を試みる動きは、必ず起きる。このポリシーは単純に見えるが、そこには同社の策略的な計算と、偏向や道義上の失敗を責められたときの逃げ道を確保するためのあらゆる判断が透けて見える。それでも、コンテンツの基準においては、ルールを定めることは簡単で分別のある行動であり、そうあるべきものだ。こうしたプラットフォームが本当に苦労するのは、その適用段階だ。

それもまた、Facebookが政治広告に関するルールを一切定めないという実験を決断した理由になっているのだろう。政治的発言のお目付役を押し付けられたくないという(はかない)望みのためだ。

それが戦略なのだとしたら、Facebookはすでに呆れるほど愚鈍で何も聞かないふりをする者を目指していることになる。同社は、自身の消極的な姿勢が招いた故意にポリシーに逆らった広告の摘発を強いられるという、今まさに渦中にある広告の悪夢への準備を整えたところだ。自ら望んで腐敗した警察官となったのだ。周囲から、パラパラと拍手が聞こえる。

とは言え少なくともそれは、自らの倫理感を迂回して金儲けをしている自分自身への慰めとしては役に立っている。

Erick Fernandez(エリック・フェルナンデス)
アレクサンドリア・オカシオ・コルテスからマーク・ザッカーバーグへの全質問。予備選挙中の共和党員に向けてグリーン・ニュー・ディールに彼らが賛成票を入れたという広告を私が出すことはできますか?』

Twitterの政治広告に対する逆のポリシーも、すでに述べたとおり批判は免れない。実際、政治広告の全面禁止は、一般の認識度が低いところからスタートする新人候補者に不利になるとの批判が起きている。その議論のエネルギーを、選挙費用の厳格な支出制限を含む、選挙運動資金調達の広範な改革に費やしたほうがましかも知れないが、すべての候補者が平等に戦えるようにして政治活動を再起動したいと本当に考えるならそれも必要だ。

また、不正な資金を厳格に管理できる規制も大切だ。それは、変身マントでマイクロターゲッティングによるハイパーコネクティビティーの姿をぼかしながら、嘘を大衆の真実だと偽って宣伝するために民主主義を買収する、あるいはインターネットプラットフォームのリーチとデータを乱用してプロパガンダの目に見えない種を播いては内部から民主主義を変貌させてしまうことを阻止するものだ。

説明責任を負わず民主主義の監視を受けず、豊富なデータを抱える億万長者から安く影響力を買おうという歪んだ関心が、新しい歪められた普通になっている。しかし、それは間違っている。

別の問題も伝えられている。政治宣伝のプラットフォームとしてTwitterは決してメジャーではないことを考えると、 同社の政治広告の禁止は目くらましだと言える。

2018年、米国の中間選挙の間にTwitterが政治広告で得た収益は、300万ドル(約3億3000万円)に満たない。

Ned Segal(ネッド・シーガル)
質問を受けたので:この決断は金ではなく原則に基づくものです。背景として、2018年中間選挙の際に得た政治広告の収益は300万ドル以下であることを公表している。Q4ガイダンスでも変化はない。私はTwitterで働くことに誇りを持っている!

Rich Greenfield(リッチ・グリーンフィールド)
Facebookは政治広告は収益の0.5パーセントだと言っている。2019年の政治広告の予想収益は最大で3億5000万ドル(約380億円)。Twitterは政治広告は300万ドル以下と言っている。2019年の予想収益の0.1パーセントであることを示している。

もうひとつ、Twitterにオーガニックなツイートとして投稿されたものはすべて、政治的な召集の呼びかけに利用できる。

Natasha(ナターシャ)
もちろん、実質的にはTwitterはみんな政治広告。

このでたらめなオーガニック”なツイートは、Twitter上の正真正銘の政治活動だ(ですよね、トランプさん)。

個人の純粋な気持ちではない、意図した(料金を払っていることが多いが)フェイクである偽のオーガニック”ツイートも含まれる。これはゴーイング・ネイティブ”(現地人に染まる)広告と呼ばれている。嘘を真実であるかのように言い広めることを目的とした偽ツイートだ。ボット軍団(偽アカウント)によって増幅され、見た目は普通のツイートを装い(Twitterのトレンドの話題が標的にされ)拡散される。関心を惹くことを目的とした、真実に逆らい歪める、一般の世論を模したジェスチャーとしての非公式”な広告もどきの構造だ。要するに、プロパガンダだ。

ボットのネットワークで宣伝ができるのに、なぜわざわざTwitterの政治広告に金を出す必要があろうか?

ドーシー氏も、一部の著名な政治家(これもまた基本的にトランプだけど)のツイートにはプラットフォームのルールを適用しないハイテク企業のCEOであることを忘れてはいけない。

なので、Twitterが政治広告を禁止すると言っても、世界の指導者たちのツイートには今後もダブルスタンダードが適用される。具体的には、米大統領の独裁的で右翼思想の政治的目標を達成するための弱い者いじめの暴言や脅しを許していることだが、Twitter社はその矛盾を両立させている。

最近になって、Twitterはポリシーをわずかに変更した。無法な世界的リーダーのツイートのリーチに制限を加えるというのだ。だが、引き続き2つのルールで運用される。

この葛藤を自身のツイートストームの中で前面に押し出したドーシー氏の行動は評価できる。彼はこう書いている。

インターネットによる政治広告は、民間の議論にまったく新しい課題を提示しています。機械学習によるメッセージの最適化やマイクロターゲティング、野花しの虚偽情報、ディープフェイクなど。これらすべてが急激に増大し、発達し、圧倒的な規模に発展しています。

こうした課題は、政治広告のみならず、あらゆるインターネット・コミュニケーションに影響を及ぼします。その根本にある問題に、さらなる負担や複雑性、費用をかけずに対処することが得策です。二兎を追うものは一途も得ず、私たちの信頼にも傷をつけます。

ドーシー氏にしては、よい文章だ。彼とTwitterの長年にわたる言論の自由原理主義のことを思えば、驚くほど良い。同社は、表現の自由をインターネット上に蔓延させるために、故意に目をつぶり耳を塞いで、一般社会による制限に対する盾になることで評価を得た。それがなければ、あらゆるひどいことを増幅させる自由”が、マイノリティーを一方的に傷つけ、言論の抑圧につながってしまう。

いわゆる言論の自由は、リーチの自由とは違うと、ドーシー氏は今になって話している。

今回の政治広告禁止に向けて、政治問題の定義に関するTwitterの判断にはいくつか残念なものもあったが、それは、まだ同じ熱い空気の中でもまれているFacebookやザッカーバーグ氏とは対照的だ。民主主義を、自身が所有する会社ですら忠誠を示すことができない二元論的イデオロギーに売り払うという、つじつまの合わないプラットフォームのポリシーを正当化しようとする姿は、硬直しているように見える。

Facebookの収支報告会の最中というドーシー氏のツイートストームのタイミングは、まさにその点を突こうと意図したものだ。

「ザッカーバーグは、複雑性の中に溺れかけている会社を経営しているにも関わらず、微妙な意味合いも、複雑性も、文化的特異性も関係なく、人は言論の自由に賛成か反対かのいずれかでなければならないと信じさせたいようだ」と、文化史家Siva Vaidhyanathan(シバ・ベイドヒャナサン)氏は、ザッカーバーグ氏の言論の自由に関する宣言”を受けた最近のガーディアンの記事で、道徳観を欠いたFacebookを批判した。「彼は、我々の議論をできる限り抽象的に観念論的にしたがっている。Facebook自身のことをあまり近くから見ないで欲しいと思っている」

言論に関するFacebookの立場は、単に抽象論の中でのみ成立する。その広告ターゲティング事業が、規制されていない曖昧さの中の道徳的な怒りとは無縁の場所でしか運用できないのと同じだ。そこに焼き付けられた偏見(アルゴリズムとユーザーによって生成される)は、目に見えない安全なところに隠されているため、人々は、そのことと自分にもたさされる被害とを結び付けて考えることができない。

次々とスキャンダルを生み出すその企業が、今ではそのでたらめなイデオロギーのために議会から呼び出されるまでになったことは驚きに値しない。ここ数年間のプラットフォーム規模の虚報や世界的なデータ漏洩スキャンダルのおかげで、一部の政治家たちはこの問題に詳しくなってきた。彼らは、Facebookのポリシーが現実世界ではどのような形で実行されるか、つまり不正選挙や社会的暴力だが、それをよく見て体験してきている。

関連記事:政治広告の嘘を容認しているとして英国議会がFacebookを非難(未訳)



これらの、プラットフォームの巨人を問題視するようになった政治家たちには、反社会的なソーシャルメディア事業に直接効く有意義な規制を立案することが期待される。

とりわけ、Facebookの自主規制は、いつだって新手の危機管理広報に過ぎない。本物の規制を、先手を売って回避するためにデザインされている。それは、私たちの関心を逆手に取って収入源を堅持しようとする冷笑的な試みだ。同社は、その有害な言論問題の修正に必要な体系的な改革に着手したことは一度もない。

つまるところ問題は、毒性と分断がエンゲージメントを高め、関心を引き、Facebookに膨大な利益をもたらしているということだ。

Twitterは、そのビジネスモデルからは少々距離を保っていると言ってもいい。その理由は、関心を独占して利益を生み出すことに関して、Facebookの大成功の足元にも及んでいないことの他にも、自分の興味に従ってネットワークを構築したりフォローできる大幅な自由をユーザーに与えていることがある。そこでは、アルゴリズムの介入は受けない(たしかにアルゴリズムを使ってはいるが)。

またTwitterはしばらくの間、改革と自称する道を進んでいたことがある。最近になって同社は、プラットフォーム上で会話的健康の推進に責任を持ちたいと語っている。そこにはすでに会話的健康があると言い切れる人間はいないものの、政治広告の禁止がTwitterに迅速な広報の勝利をもたらしたこととは別に、私たちはついに何らかの行動を見ることになりそうだ。

しかし、本当に骨の折れる仕事は今後も続く。例を挙げるなら、悪意のプロパガンダで公的空間が汚染される前にボット軍団を摘発するという作業だ。Twitterはまだ、その可能性が高まっているとは言っていない。

Facebookも、オーガニック投稿を装った政治的なフェイク・コンテンツの尻尾を捕まえられずにいる。フェイクは、ヘイトと嘘を撒き散らし、私たちの民主主義の負担で儲けている。

その手のコンテンツに関して、Facebookは検索可能なアーカイブを提供していない(今では政治的と判断された有料広告には提供がある)。つまり、グループやページでの無料の投稿という、民主主義を狡猾にハッキングする不正資金の隠れ蓑を提供し続けているということだ。

さらにFacebookは、有料政治広告の影響力を隠していたカーテンを開いて透明化すると宣言してはいるが、みごとに失敗続きだ。その政治広告用APIは、学術研究の世界からは目的に適わないいまだに非難されている。その間も、Facebookのポリシーは、政治家による嘘の広告を容認し、外部のファクトチェック団体への圧力を強めている。

Facebookは、組織的な非認証行為と彼らが遠回しに呼ぶ増幅とリーチ稼ぎのために設定した偽アカウントのネットワークを排除する際に、問題となるプロパガンダが米国内から発せられていて、政治的右派に傾いている場合は、偏向した基準を適用している点でも非難されている。

シバ・ベイドヒャナサン(10月26日付けツイート)
4000もの広告主がブライトバートに金を使わなくなったとき、なぜFacebookがブライトバードに資金を出すようになったかを考えて欲しい。
【訳注:ブライトバードは右派のニュースメディア】

Facebookは、例えば米国の保守系ニュースサイトThe Daily Wire(ザ・デイリー・ワイヤー)の内容を専門に広めているとされているFacebookページのネットワークは「米国の実在の人が運営する本物のページであり、彼らは我々のポリシーには違反していない」と主張し、それを否定している(そうした結論に至った詳細は、私たちには明かされていない)。

同社の広報担当者は、こうも言っている。「将来、Facebookのこうしたページに関する情報を人々がより多く得られるよう、透明化を進めています」

同社が約束しているのは、いまだにさらなる透明化”であって、実際に透明化するとは明言していない。そして、Facebookは、法的拘束力が一切ないポリシーの解釈と適用を行う唯一の裁判官で居続けている。つまり、いかさまの規制だ。

さらにFacebookは、国内でヘイトスピーチを撒き散らす特定の人物による有害なコンテンツを何度か禁止してきたものの、例えばAlex Jones(アレックス・ジョーンズ)氏のInfoWars(インフォウォーズ)ページを削除したとき、まったく同一のヘイト・コンテンツが新しいページで復活するのを止められなかった。または実際に、同じようなヘイト思想を持つ複数の人物が、別のFacebook内の公的空間で別のアカウントを持っていたりもする。ポリシー適用に一貫性がないのはFacebookのDNAだ。

それとは真逆に、ドーシー氏の政治広告に反対する姿勢をとるという判断は、良い意味で政治家的に思える。

また、基本的なレベルにおいて、明らかに正しい行動だった。政治活動で集めてきたよりも、ずっと大きな関心を金で買うということは、豊富な資金を持つ人間に有利に働くために逆進的だ。とは言え、Twitterのスタンスでも、金が流れ続け、政治を汚染しているこの崩壊したシステムを立て直すことはできない。

しかも、オーガニックなツイートの形式に収まっている場合に、Twitterのアルゴリズムが政治的発言をどのように増幅させるかについて、本当に詳しいところはわかっていない。そのため、そのアルゴリズムによって強調されるのが、煽動的な政治的ツイートなのか、または情報を提供し団結を求めるツイートなのかは判然としない。

前述したとおり、Twitterのプラットフォームは、全体が政治広告だと言うことができる。同社は、独自の(そして商業的な)エンゲージメント性”を基準にしたツイートを表に出すか抑制するかの判断を、実際にアルゴリズムにさせている。つまり、ツイートされた言葉をどれだけ広く伝えるか(または伝えないか)を選別ことこそが、Twitterの事業なのだ。

そこに数多くの政治的発言が含まれることは明らかだ。トランプのお気に入りのプラットフォームがTwitterなのは、理由があってのことだ。政治広告を禁止したところで、そこが変わることは一切ない。したがって、今回もまた、ソーシャルメディアの自主規制は、よくても端っこを少しいじくる程度のものと考えざるを得ない。

Twitterが政治広告を禁止したのは、関心を集めることを目的としたインターネット・プラットフォームに焼き付けられている構造的な問題から人々の目を逸らすためだと、皮肉な見方もできる。

世界の民主主義と社会が格闘を余儀なくされている有害な政治的論説の問題は、インターネット・プラットフォームのコンテンツの配信方法と公的な討論の作り方が招いたものだ。そのため、本当の鍵となるのは、これらの企業が私たちの個人情報をどのように使って、個々の私たちが目にするものをどのようにプログラムしているかだ。

私たちが心配しているのは、Twitterの政治広告禁止によってドーシー氏が何かのついでに話した根本の問題”から人々の目が逸れてしまう危険性だ(おそらく彼は、彼らの理念に別の定義を持ち出すであろうが。ツイートストームの中で彼は「私たちのシステムが虚報を広めているという批判を止めさせる努力をしている」と話していた)。

Facebookの、同じ問題に関する一般の診断は、つねに、じつに退屈な責任転嫁というものだ。それは単に、人間の中には悪い者もいるがゆえに、悪いものがFacebookでプラットフォーム化されることもあると言っているに過ぎない。問題の原因を人間性にすり替えている。

別の言い方をしよう。インターネット・プラットフォームが有害なプロパガンダを拡散することに関連するすべての問題に共通する核心は、私たちの関心を操作するために人の個人情報を集めているという根本的な事実だ。

マイクロターゲティングという事業(行動ターゲット広告とも呼ばれる)は、すべての人を、なんらかのプロパガンダのターゲットにする。これは、ドナルド・トランプにやられても、ディズニーにやられても、気分のいいものではない。左右非対称だからだ。不均衡だからだ。搾取的だからだ。そして本質的に反民主主義的だ。

またそれは、産業規模で個人情報をあまねく収集し大量備蓄するよう奨励する。したがってそれは自ずとプライバシーの敵であり、安全を脅かし、大量のエネルギーとコンピューター資源を消費する。なので、環境面から見ても不快なものだ。

そしてそれはすべて、非常に卑しい目的のために行われる。他の人たちがあなたに何かを売りつけるために、あなたの情報を売り渡すというプラットフォームだ。石鹸も政治的意見も同じ扱いだ。

このプロセスをザッカーバーグ氏は、Relevant ads”(関連広告)と命名した。下流で私たちの関心を売るのに必要な個人データを吸い上げるパイプに油を注すための億万長者の巧妙な嘘だ。

マイクロターゲティングは、個人にとっても(気味の悪い広告、プライバシーの喪失、偏向やデータ乱用の危険)、また、まったく同じ理由で社会にとっても不愉快なものだ。さらに、選挙への不当な介入や、苦労して勝ち取った民主主義を敵意に満ちた勢力が踏みにじるなど、社会レベルでも深刻な危険をもたらす。

個人のプライバシーは、公衆衛生と同じ、公共の利益だ。病気や、まさに虚報に対する予防接種は、私たち全員を感染症から守ってくれる。

間違いのないように言えば、マイクロターゲティングは、ターゲット広告の料金をプラットフォームが受け取ったときにだけ実行されるのではない。プラットフォームは、つねにこれを行っている。兵器化されたレイヤーを設け、扱うものすべてをカスタマイズしているのだ。

これが、ユーザーが自由にアップロードした情報を大量に配布しプログラムする方法だ。彼らが日課として作り上げている人々の日常の混沌の中から最大限のエンゲージメントを引き出すために、情報を魅力的でパーソナルな物語に作り替える。それを、人間の編集者を大勢雇うことなく行っている。

Facebookのニュースフィードは、行動ターゲット広告が関心を引きつけ保持するのに使用しているものと同じデータ駆動の原則に依存している。Twitterのトップツイート”も、ビューをアルゴリズムでランク付けしている。

これは、ソーシャル”サービスに詰め替えられた大規模な関心操作のプログラムだ。プラットフォームがインターネットのユーザーをスパイして学んだことを、対立を煽り、個人の関心を縛りつけるために利用している。たとえその目的が、私たちを互いに敵対させることであったとしてもだ。

ある特定の政治的な意見を投稿すると、文字通り秒速で、何年も会っていなかったFacebookの友達”から暴力的な反論が示されるのは、そのためだ。Facebookは、彼らが所有するデータのプリズムを通してあらゆる人を神のように監視しているため、その投稿に強烈なパンチを与えることができる。データは、エンゲージメントを跳ね上げる可能性がもっとも高い順にランク付けされ、関連する”ユーザーに表示するようアルゴリズムにパワーを与える。

本物の友だちのグループにそんな遊び感覚のストーカーが含まれているかどうかは、誰にもわからない。みんなの会話を盗聴し、定期的にチェックして、集めた情報を使って友だちを喧嘩させて楽しんでいるような輩だ。そんな人間がグループの親睦を高めるなんてことはあり得ない。しかしそれがFacebookが監視下に置いたユーザーの扱い方だ。

直近の米議会公聴会で、痛い質問をされたザッカーバーグ氏が気まずそうに沈黙したのも合点がいく。

政治家たちも、ようやくデータのためにコンテンツを扱い社会技術プラットフォームに埋め込まれた本当の根本的問題”を理解し始めたようだ。

私たちを招き入れ、注視してもらうことで永遠の親密な間柄を築こうとするプラットフォーム。しかしそれには、スパイによって学んだ、さらなるスパイ技術と、より早くデータを悪用する技術が使われている。

つまり政治広告の禁止は、聞こえはいいが、目眩しだ。あちらからはあらゆる方向から監視されているにも関わらず、こちらからは彼らが何をしているのか見せないようにしているマジックミラーのようなプラットフォームが、社会に反抗して固持しているものを粉砕できる本物の手段は、プライバシーを完全に守れるカーテンを閉じることだ。個人情報に対するターゲティングを許さないことだ。

投稿や広告を表示させるのは構わない。投稿や広告を、少数の一般的な情報に基づいて、その文脈の中で表示するのもいいだろう。住宅や日用品の広告を見たいかどうか、私たちに聞いてもいい。双方で話し合ってルールを決めるのだ。それ以外のこと、つまり誰と話し、何を見て、どこへ言って、何を言ったかなど、プラットフォームの内外での行動については、厳格に立ち入り禁止とする。

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

Source: TechCrunch

ペットの飼い主にオンデマンドのビデオで各地の獣医によるコンサルテーションを提供するスウェーデンのFirstVetが、シリーズBのラウンドで1850万ユーロ(約22億4000万円)の資金調達を完了した。

このラウンドをリードしたのは、カナダの年金基金であるOmersのベンチャー部門のOmers Venturesで、同社は最近、ヨーロッパのテクノロジースタートアップに投資するための3億ユーロ(約36兆円)のファンドを立ち上げたばかりだ。FirstVetのシリーズAを支援したCreandumもこのラウンドに参加し、同社の調達総額は2450万ユーロ(約30億円)に達した。

FirstVetによると、今回の資金でサービスのグローバル展開が可能になる。今後狙っている市場は米国とドイツとフランスだ。また製品開発も継続し、ペットの飼い主と獣医双方の体験を改善する新しい機能を導入していく。それには今後の自動化ツールと、それらの動物病院の既存のシステムとの統合が含まれる。

ストックホルムで2016年に創業したFirstVetは、登録獣医によるオンデマンドのビデオコンサルテーションにより、ペットケアへのアクセスを広げることを望んでいる。同社が現在操業している市場は、英国、ノルウェー、デンマーク、フィンランド、そして母国スウェーデンの5つだ。登録ユーザーの合計は20万人を超えている。登録獣医は150名いるが、その数はコンスタントに増え続けている。

FirstVetのCEOで共同創業者のDavid Prien(デビッド・プリーン)氏は、2018年6月のTechCrunchで「私たちは既存の動物病院を補完するものであり、それらに代わるものではない。飼い主からの質問でいちばん多いのは、胃腸関連や傷、そして皮膚/毛/耳関連だ。私たちのメインの目的は、飼い主にとって自然な最初の接触点であることだ」と語っていた

市場への経路としてFirstVetは各国の計20社あまりの大手保険会社をパートナーにしている。例えば英国のBought By Manyは、ペット保険加入者へのおまけとしてFirstVetのサービスを提供している。

Omers Venturesのトップで新たにFirstVetの取締役会に加わったHenry Gladwyn(ヘンリー・グラッドウィン)氏は 「Omers Venturesはテクノロジーの世界のとびきり優秀な起業家やチームに投資し、彼らのパートナーになっている。そのような私たちにとってFirstVetは、完全にフィットしている。スタートアップがその中で操業している業界のエコシステム全体に本物の価値を提供している例は極めて稀だが、FirstVetはペットの飼い主にとって急速に他に代わるもののないサービスになりつつある。また同社は、獣医師や動物病院や保険企業にとって信頼できるパートナーだ。FirstVetには、オンデマンドのビデオによる獣医予約のグローバルなリーダーになるという意欲がある。弊社がその目標達成を支援できる立場にいることは、まことに喜ばしい」と述べている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Source: TechCrunch

思い起こせばAmazon(アマゾン)は、2014年の年末にオリジナルのEchoを引っさげて、スマートスピーカー市場に参入した。同社の多くのハードウェア製品と同様、かなり実利的なデバイスだった。この初代のEchoは「賢い」ことに重点が置かれ、「スピーカー」としての性能はないがしろにされていた。

Echoシリーズとしては、徐々に音質も改善されてきたが、Apple(アップル)のHomePodや、Google(グーグル)のHome Maxが登場したことで、Echoのラインアップに本当に高品質のスピーカーがないことが露呈してしまった。アマゾンでは、EchoシリーズにLink、Amp、Sub、Inputといった製品を追加することで、Alexaを既存のホームステレオに統合する戦略にも出た。しかし、このStudioが発表されるまで、アップルのHomePodに対する本当の答えは示されていなかった。

Echo Studioは、あらゆる点で、アマゾンがHomePodを意識して作ったもの。良い点も悪い点も、その他すべての特徴が必然的に含まれる。確かに、これはアマゾンが今までに発売した中で最も高級なEchoスピーカーだが、Studioはいわゆる高級スピーカーというものとはちょっと違っている。製造品質や素材の質感は、アップルのHomePodには及ばない。しかし、価格の差が100ドル(約1万900円)もあることを考えれば、納得できる範囲のものだろう。

アマゾンが、この製品をHomePodよりも低価格で提供したのは、間違いなく正しい動きと言える。さすがに、300ドル(約3万2600円)もするスピーカーは、アマゾンでも売るのがかなり難しい。しかしちょうど200ドルを切るような(日本では2万4800円)価格は、Echo Studioにとって適切な値付けだと考えられる。しかもアマゾンが、頻繁にハードウェアを割引販売することを考えればなおさらだ。

ぱっと見、StudioはHomePodにちょっと似ている。サイズもほぼ同じ。標準のEchoよりもかなり大きくはなっているものの、たいていの机や棚に無理なく収まらないほど大きくはない。上部には、特徴的な大きなライトリングがあり、それに沿ってマイクのオン/オフ(オフでリングが赤く光る)、音量を上げる/下げる、Alexaを起動するアクションボタンという4つの物理的なボタンが配置されている。

Googleのデバイスを使っていると、曲の再生や一時停止を、押して操作するのが自然に感じられることを実感させられる。ほかのEchoシリーズのデバイスでもそうだが、そのような操作はできない。

上から、全体のほぼ3分の2ほど下がった部分には、大きな切り欠きがあり本体を貫通している。これは低音用の開口部で、下向きに取り付けられたウーファの効果を最大限に引き出すもの。その狙いどおりの効果を発揮している。低音の不足はまったく感じられない。私の好みで言えば強すぎるくらいだ。ロックをかけると音が濁る傾向がある。

Echo Budsと同様、アマゾンのアプリを使ってイコライザーのレベルを変更できるので、思いどおりに調整できる。Studioにも、音質のキャリブレーション機能が組み込まれている。競合する他社のシステムと同様、周囲の音を聴き取って自動調整するもの。音質を最適化するには、少なくとも壁から6インチ(約15cm)離して設置するようAmazonは勧めている。私もリビングルーム内で、何カ所かの場所に置いて試してみた。音質はなかなかいいが、他社の高級スマートスピーカーにはちょっと及ばないと感じた。

Studioの音質は、例えばBill Evans(ビル・エヴァンス)のジャズピアノのような、シンプルなサウンドの再生に適している。一方、The Hold Steadyのようなロックや、Run the Jewelsのようなヒップホップを再生すると、明瞭さが若干損なわれる感じだ。とはいえ、アパートの部屋など、狭めの部屋で使う分には音量的にも申しぶんなく十二分に機能する。ホームシアター用のオプションを追加すれば、Fire TVのユーザーにとって効果的なアップグレードとなるはずだ。

Studioは疑いの余地なく、これまでで最も優れた最も豊かな音質を実現したEchoだ。音質に限って言えば、アップルHomePodや、Sonos(ソノス)のMove、あるいはグーグルのHome Maxより優れているということはできないが、199ドル(日本では2万4800円)という価格設定は、アマゾンが考える、より低予算のスマートホームへのアプローチにも適合するものだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Source: TechCrunch

Googleはモバイルのセキュリティ企業ESETやLookout、およびZimperiumとパートナーして、Google Playのアプリストアに出没する悪質なAndroidアプリの被害と戦おうとしている。

その発表は米国時間11月6日に行われ、各社は新たに作られた連盟であるApp Defense Alliance(アプリ防衛同盟)に参加したことを確認した。Googleによると、同社はこれらの企業と協力して「悪質なアプリがユーザーのデバイスに到達する前に停止する」ことに努力する。

同社はここ数年、悪質なアプリとの戦いで苦戦している。「アプリはGoogle Playで掲載される前にマルウェアなどの悪質な部位の存否を審査されるが、それが十分ではないので、ユーザーのデバイスに入り込む悪質なアプリを根絶できていない」と批判されている。

Googleは今年の早い時期に、Google PlayからダウンロードされるAndroidアプリのうち、有害と思われるのは0.04%にすぎない、と発表した。しかし今のGoogle Playストアでは、0.04%は約3000万に相当する。すなわち、問題は解決していない。

ESETLookoutZimperiumは近年、Google Playで数百の悪質アプリを発見し削除することに貢献した。しかし、今回各社が正規のパートナーになって、Androidが内蔵しているマルウェア対抗エンジンであるGoogle Play Protectの技術を各社のスキャンニングエンジンと統合すれば、その集団的取り組みによって、ダウンロードが承認される前のアプリをより厳格にフィルタできるようになる。

「モバイルアプリの脅威は日に日にひどくなっているから、知識の共有と業界全体の協力体制が重要だ」とGoogleは説明している。

関連記事:Tibetans hit by the same mobile malware targeting Uyghurs(ウイグル族を狙った同じモバイルマルウェアがチベット人を攻撃、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Source: TechCrunch

Xerox(ゼロックス)が、プリンターおよびコンピューター会社であるHPを買収する可能性があるという噂が飛び交っている。HPは、米国時間11月6日午後に公開声明を発表し、現在協議が進行中であり、株主にとって最大の利益をもたらすためにどんな行動でも取ることを明らかにした。

画像クレジット:SOPA Images/Getty Images

ウォールストリートジャーナルは米国時間11月6日の朝早くに、ゼロックスがHPの買収を検討しているというレポートを公開した。それによれば、買収額は270億ドル(約2兆9400億円)以上になる可能性があるという。この数字が正しいとすれば、莫大な金額でありHPは少なくとも検討せざるを得ない。

HPは、これまで両社の間で継続的な話し合いがあったことと、昨日ゼロックスからオファーレターを受け取ったことを認めた。この買収話について不思議なのは、ゼロックスの時価総額が80億ドル(約8700億円)をわずかに超える程度なのに対し、HPは290億ドル(約3兆1500億円)とそれよりはるかに大きいこと。いわば、カナリアが猫に襲いかかるような話だ。

以下は、本件に関するHPの声明の全文だ。

最新のHPの証券アナリストミーティングでも報告したように、私たちは、今後複数年にわたる戦略に大きな自信を持っています。特に、価値創造を促進するための複数の手段が得られるような進化する業界の中で、当社を継続的に成功させる能力があると確信しています。

このような背景の中、私たちはXerox Holdings Corporation(ゼロックス・ホールディングス・コーポレーション、NYSE:XRX)と経営結合の可能性について、折りに触れて話し合いました。そして何よりも、この交流を実りあるものにするのに、何が必要なのかを検討してきました。そして最終的に、昨日送信された提案を受け取ったというわけです。

私たちには、もし先行きにより良い道があるのなら行動を起こしてきたという実績があります。そして、すべての株主の利益を最大化することを目指し、熟慮、自制心を持って、今後も行動するつもりです。

古くからのシリコンバレーの老舗の1つ、Hewlett-Packard(ヒューレット・パッカード)は、2014年に2つに分社化した。1つはプリンターとPCを担当するHP、もう1つはサーバーとエンタープライズソフトウェアを受け持つHP Enterpriseだ。

この元記事の発行時点で、HPの株価は6.36%、Xeroxは3.55%、いずれも上昇している。

( function() {
var func = function() {
var iframe_form = document.getElementById(‘wpcom-iframe-form-04c26abd1b9741e25159c77238a1ddb3-5dc4057a20100’);
var iframe = document.getElementById(‘wpcom-iframe-04c26abd1b9741e25159c77238a1ddb3-5dc4057a20100’);
if ( iframe_form && iframe ) {
iframe_form.submit();
iframe.onload = function() {
iframe.contentWindow.postMessage( {
‘msg_type’: ‘poll_size’,
‘frame_id’: ‘wpcom-iframe-04c26abd1b9741e25159c77238a1ddb3-5dc4057a20100’
}, window.location.protocol + ‘//wpcomwidgets.com’ );
}
}

// Autosize iframe
var funcSizeResponse = function( e ) {
var origin = document.createElement( ‘a’ );
origin.href = e.origin;

// Verify message origin
if ( ‘wpcomwidgets.com’ !== origin.host )
return;

// Verify message is in a format we expect
if ( ‘object’ !== typeof e.data || undefined === e.data.msg_type )
return;

switch ( e.data.msg_type ) {
case ‘poll_size:response’:
var iframe = document.getElementById( e.data._request.frame_id );

if ( iframe && ” === iframe.width )
iframe.width = ‘100%’;
if ( iframe && ” === iframe.height )
iframe.height = parseInt( e.data.height );

return;
default:
return;
}
}

if ( ‘function’ === typeof window.addEventListener ) {
window.addEventListener( ‘message’, funcSizeResponse, false );
} else if ( ‘function’ === typeof window.attachEvent ) {
window.attachEvent( ‘onmessage’, funcSizeResponse );
}
}
if (document.readyState === ‘complete’) { func.apply(); /* compat for infinite scroll */ }
else if ( document.addEventListener ) { document.addEventListener( ‘readystatechange’, function(){
if (document.readyState === ‘complete’) {
func.apply();
}
}, false ); }
else if ( document.attachEvent ) { document.attachEvent( ‘onreadystatechange’, func ); }
} )();

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

Source: TechCrunch

2017年にIntel(インテル)に153億ドル(約1兆6700億円)で買収されたイスラエルの企業であるMobileye(モビアイ)が、中国の電気自動車スタートアップNio(ニオ)と提携し、消費者が購入可能な自動運転車の開発を始める。

画像クレジット: Intel

これを「戦略的コラボレーション」と表現する両社は、高度に自動化された自律運転車を中国の消費者市場や「その他の主要地域」に供給することを目指している。

契約に基いて、NioはMobileyeが設計した自動運転システムを搭載した自動車を製造する。この自動運転システムが狙うのは消費者の主体的選択だ。つまり消費者が自動運転車を自ら購入できるようにするということ。これは配車サービス向けだけに自動運転車を開発してきた従来の業界のアプローチからの脱却を意味する。

Nioは、Mobileyeが開発した無人配車サービス用のシステムを大量生産し、消費者市場向けの電気自動車ラインにこの技術を統合することも計画している。このバリエーションは、中国での初期リリースをターゲットとしているが、今後ほかの国際市場に拡大する計画を立てていると両社は述べている。

この自律運転システムは、Mobileyeのレベル4のAVキットに基づいており、自動車の認定基準、品質、コスト、規模に合わせて構築されると両社は共同声明で述べている。

1年前、Volkswagen Group(フォルクスワーゲン・グループ)、IntelのMobileye、およびChampion Motors(チャンピオン・モータース)は、イスラエルのNew Mobility(ニュー・モビリティ)という名の合弁事業を通じて、2019年中にイスラエル初の自動運転配車サービスを展開する予定であると発表していた。このグループは今年にテルアビブでテストを開始し、2022年に完全な商業化に達するまで段階的にサービスを展開する予定だ(IntelとMobileyeは2018年5月にエルサレムで自動運転車のテストを開始した)。

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(翻訳:sako)

Source: TechCrunch

米国カリフォルニア州のXavier Becerra(ザビエル・べセラ)司法長官は、Facebook(フェイスッブック)とCambridge Analytica(ケンブリッジ・アナリティカ)に関する州の調査に資料を提出せず「調査の足を引っ張り続けている」としてFacebookを提訴した。

べセラ司法長官は11月6日、訴状の中でFacebookが1年以上前に始まった非公開の調査にかかる2回にわたる召喚状への対応が「明らかに不十分」だったと述べている。訴状には「Facebookは19件の質問に対して答えておらず、6件の提出要求では書類を出さなかった」と書かれている。

対象となる書類は、CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏やCOOのSheryl Sandberg(シェリル・サンドバーグ)氏を含む役員のやり取り、そして同社のプライバシー変更に関係する資料だ。

訴状ではFacebookに関して、司法長官が言うところの「世界で最も金を持っている企業の1社による非合法的な事業プラクティスについての深刻な疑惑」にかかる「正当に発行された召喚状と質問にFacebookは対応しなかった」と説明している。そしてべセラ司法長官はいま、Facebookに書類を提出させるよう裁判所に求めている。

今はなきCambridge Analyticaは、米大統領選時に選挙関連の広告でどういった投票者に絞るべきかでトランプ陣営をサポートするために使われた幾千万ものFacebookプロファイルを廃棄した。Facebookはこの破棄されたプロファイルの分析を禁止し、有権者データの調査会社を締め出した。後にFacebookは、2012年にプライバシー法に違反したとして連邦取引委員会から50億ドル(約5400億円)の罰金を科せられた。このプライバシー法では企業にユーザーデータのプライバシー保護を求めている。

Facebookの広報はコメントの求めに応じなかった。

画像クレジット: Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

Source: TechCrunch

最近公開された裁判所の文書によると、サウジアラビアの政府職員がTwitter(ツイッター)の少なくとも2人の社員を買収して、同国政府が関心を持つユーザーの個人情報にアクセスしたとされている。それらのユーザーは2015年に彼らのその行為について警告されたが、事件の全容はまだ明らかではない。

その連邦レベルの告訴を引用しているAP通信の記事によると、サウジ政府はAhmad Abouammo(アフマド・アブアムモ)とAli Alzabarah(アリ・アルザバラ)の2人に接近して「特定ユーザーの個人情報を取り出すことができたら高級腕時計と数万ドルを与える」と約束した。

アブアムモはTwitterで中東のメディアパートナーシップを担当し、アルザバラはエンジニアだった。どちらも正規の登録のないサウジのエージェント、すなわちスパイとして行動したとして告発された。

アルザバラは、2015年にワシントンD.C.でサウジの王族の一人と会い、その後の1週間以内に数千人のユーザーのデータへのアクセスを開始し、その中にはサウジアラビアが公式にTwitterにコンタクトして情報を求めた少なくとも33名が含まれていたとされる。これらのユーザーの中には、王室とサウジ政府にとって危険な政治活動家やジャーナリストが含まれていた。

その行為が社内で発覚し、上司に詰問されたアルザバラは「単なる好奇心でアクセスした」と言ったとされる。しかし彼は解雇されると、文字どおりその翌日に家族とともにサウジアラビアに飛び、現在は当地政府の職にある。

関連記事:サウジ政府に誘惑されたTwitter社員が2015年の国家によるハッキングの警告の契機だった(未訳)

この事件によりTwitterは数千名のユーザーに、彼らが国家がスポンサーである攻撃の対象かもしれないと警告したが、実際に彼らの個人データが秘かに盗まれた証拠はない。The New York Timesの報道では、この警告活動は個人情報取得の目的のためにサウジの政府職員に買収されたTwitter社員が契機だった。そして今回明らかになったのは、同様の行為に関わった社員がもう一人いたことだ。

問題の事件はまだ未確定であり、今後さらなる情報が明るみに出るものと思われる。将来の類似事件の防止策についてTwitterに尋ねたが、同社は明確な回答ではなく、次のような声明をくれた。

今回の捜査に関してFBIと司法省の支援に感謝する。悪者たちが弊社のサービスを毀損しようとする試みについては、十分に承知している。弊社は機密扱いであるアカウント情報へのアクセスを、訓練され審査された特定の社員グループに限定している。弊社は、Twitterを使って自分たちの考えを世界と共有しようとする権能の座にある人びとが直面する、大きなリスクを承知している。弊社には、彼らのプライバシーと重要な仕事をする能力を保護するツールが配備されている。弊社は、われわれのサービスを使って平等と個人の自由と人権を唱道する人びとの保護に真剣に取り組んでいる。

画像クレジット: Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Source: TechCrunch

Tesla(テスラ)のCEOを務めるElon Musk(イーロン・マスク)氏は米国時間11月6日、全電動の「サイバートラック」を11月21日にロサンゼルスの同氏の別会社であるSpaceXの近くで披露すると発表した。

その日はロサンゼルス・オートショーの日程とたまたま重なっている。ただしこれはテスラのイベントであり、ロサンゼルス中心部で行われるオートショーとつながりはない。

むしろマスク氏は、ブレードランナーのオープニングタイトルに出てきた日付を選んだようだ。うーむ、たぶん同氏氏は我々に「おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた」とつぶやきながら帰ってほしいのだろう。

マスク氏は全電動ピックアップトラックの製造について何年も前から話していた。昨年12月、同氏はそのアイデアを復活させ、テスラはプロトタイプを2019年に発表するかもしれないと語った。

同氏はTwitterで、ピックアップトラックを作りたいと思ったのは2017年4月のことで、最初のModel 3セダンが顧客に渡され、テスラが生産地獄に陥る前だったと語った。当時同氏は、ピックアップトラックは18~24カ月以内に披露するとツイートしていた。

マスク氏はこのトラックを今年の夏に発表したかったが、秋にずれこんだ。このサイバートラックがどんなものかはほとんど知られていないが憶測は山ほどある。1月の決算会見で、同氏はそれを「ユニーク」なものになるだろうと称した。

先月マスク氏は、サイバートラックは彼がインターネットで見たどんなものにも似ていないと語り、さまざまな憶測による画像に言及した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Source: TechCrunch

「報道されない世界がある」。その問題意識を持って、国際報道の少なさや偏りを指摘し、その欠落を埋めるために、世界の問題や現象について情報発信を行ってきた私たちグローバル・ニュース・ビュー(Global News ViewGNV)。そもそもメディアには、世界について情報を発信すると同時に、権力者や富が集中する企業・組織などを監視し、問題があればそれを暴き、指摘する「番犬」という役割もあろう。しかし日本のメディアはどこまでそれを果たせているのか。そういった疑問からGNVは国際報道という分野において、メディア自体を監視し、問題を指摘するという「番犬の番犬」を目指してきた。そして20199月には3周年を迎えた。

グローバル化や気候変動が進み、他人事としてみなせる地域がなくなってきている。また、技術も進歩し続け、情報が容易に手に入る環境となっている。そのような世界において、報道機関は大量の情報の中から何をどのように伝えるべきか。どのような情報があれば人々は世界を理解することができるのだろうか。ここで、改めて私たちが問題意識していること、大事にしていることは何か、それをどのようにGNVの方針や構成に反映しているかをこの記事でお伝えしたい。

(写真:pxhere/[CC 0])

GNVの問題意識

GNVが問題視していることは大きく3つある。1つ目は、国際報道が少ないということだ。数字で見ると、全報道の約10%しか世界のことを伝えていない。この割合はスポーツ報道の半分以下でもある。

2つ目は、国際報道が世界を断片的にしか捉えられていないということである。下の地図を参照してほしい。国別に見ると、アメリカや中国、北朝鮮などの最も多い3カ国だけで全国際報道の半分近くを占めている場合もある。それに比べてアフリカや中南米といった大きな大陸についての記事はそれぞれ国際報道全体の3.3%と2%のみと極端に少なく、貧困国が対象となりにくくなっている。

グローバル化がこれだけ進む中、貿易、安全保障などの面だけではなく、気候変動や貧困、人の移動、公害、ゴミ、感染症などの問題も地球全体の課題であり、日本は世界から影響を受けると同時に、影響を与えている。そもそも国単位で世界を見ることがどこまで妥当なのかということすら問われる時代ともなってきている。それにも関わらず、日本のメディアは世界の部分的なところだけに注目し、他の多くの問題や現象、出来事に対しては見て見ぬ振りをしているのだ。

3つ目は、速報や出来事のみを発信する報道、いわゆるブレイキング・ニュース(breaking news)が多いということだ。こういったニュースには出来事の背景や文脈があまり描ききれていない。単なる出来事や事実だけでは、読者が現状とその意義を把握することは困難である。このような現状では、人々は世界で起きていることを理解しきれず、関心も育たないだろう。

そこでGNVは国際報道が捉えられていない部分を指摘し、人々が世界の問題や現象を深く理解してもらえるような情報を発信することを目指し、活動している。その上で大事にしていることを説明したい。

大事にしていること

 まずは国際報道を分析する上で、様々なレベルでの偏りや傾向に注目する。どの地域や国の記事が多いか、またどのようなトピックの記事がどのような角度から報道されているのかも分析する。さらに、記事の文字数やそのニュースがどれくらいの期間取り上げられているかにも注目し報道の傾向を分析する。その上で、どのように改善できるかを指摘する。新聞以外にも、テレビオンラインメディアなど幅広いメディアの媒体も対象にしている。

様々な媒体におけるメディア(写真:Gregor Fischer/Flickr[CC BY-ND 2.0] )

しかし、現在の国際報道における問題を指摘しただけではまだ人々の理解を深めたり、関心を育てたりすることはできない。そこで実際にGNVが従来の報道機関に代わって、注目されていない世界の問題や現象を伝えている。その時に特に大事にしていることが大きく3つある。

1つ目は包括性である。世界全体がこれだけ密接につながってきた以上、その全体像なしには世界の問題や現象を正確に理解はできないだろう。また、地域の包括性だけでなく、問題や現象、分野においても包括性を重視している。国境の枠を超えて起きている世界の課題を、できる限りバランスよく取り上げるように努めている。

2つ目は客観性である。特定の国や立場で問題を伝えるのではなく、できる限り複眼的な記事を目指している。しかし客観的に伝えることは理想に過ぎず、現実的には不可能だ。必然的に何かしらの立場を取らざるを得ない。そこでGNVが客観性からずれてしまう際は、権力や富が集中しているところから離れている弱者側の立場をとる。そういった弱者側である貧困状態にある人々は世界の多数派でもあるため、これは声なきものに声を与えるという番犬的役割を担う上でも仕方のない「偏り」と考えている。

3つ目に大事にしていることは、長期的な視点で、解説記事を書くことだ。上記の、GNVの問題意識のセクションでも触れたように、報道は文字数や時間が限られていることからも出来事の背景の説明が十分になされていない記事が多い。GNVは、読者が多くの世界の問題や現象をただのニュース記事として消費していくのではなく、一つ一つを掘り下げて理解できることを目指している。そのため、世界の問題や現象を深く分析し、読者にとって分かりやすく、その裏にある背景や文脈の複雑さをできるだけ犠牲にしないような情報発信を心がけている。

台風(写真:Photobank gallery/Shutterstock)

それでは次に、それらがGNVの構成にどのように反映されているかについて説明したい。

具体的に決めていること

 まず、国際報道の分析を担っているのはニュース・ビュー(News ViewNV)という種類の記事である。このNVがメディアの番犬的な記事となる。そして実際に世界の問題や現象、出来事について伝えているのはグローバル・ビュー(Global ViewGV)という種類の記事だ。GNVは毎週1つの解説記事を発信しているが、現在はNV,GV,GVのようなローテーションで記事を出している。GVの方が多いのは、メディアが捉えきれていない部分を指摘するという批判的な側面より、実際にメディアに代わって報道されない世界を伝えるという建設的な側面を強調したいからだ。

それでは実際に記事を書く上で具体的に決めていることを説明していきたい。

まずは、包括性について。NVでは国際報道全般の傾向を分析するマクロ的視点のものと、場所や時間を特定した分析をするミクロ的視点のものと両方行うことでバランスをとろうとしている。また、GVでは特定の地域・国に偏らないようにするため、GNVは世界を地域ごとに便宜的に分けた6つのグループ(東・南・中央アジア、東南アジア・太平洋、中東・北アフリカ、サハラ以南のアフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカ)と世界全体に共通する問題や現象に着目するグループ(グローバル・イシュー)と合わせて7つのグループに分かれて、順番に記事を発信している。

この際、GNVは報道が伝えきれていない不足の部分を補う形で国際報道における世界全体の包括性を目指しているため、アメリカや中国、朝鮮半島、西欧地域などメディアによって多く報道されている国や地域を中心にした記事は書かない。またそれぞれのグループの中でも取り残される地域がないように記事のテーマを選ぶときに意識している。さらにトピックについてもできるだけ、社会、経済、安全保障、環境などあらゆる分野について記事を書き、全体のバランスに考慮している。

次に客観性についてである。NVで着目しているのは、問題や出来事の重要性と実際の報道の傾向である。GNVは自国との関係性だけではなく、問題や現象の規模自体も報道の量や傾向に反映されることが必要だと考えている。そのため、規模が大きいにも関わらず、報道されない問題や現象の存在を指摘する。またGVでは問題や現象の全体像をできる限りありのままで理解できるように、日本の立場からは書かない。日本の立場から書く時点でその現状を日本との関わりという偏った視点から見ることになり、客観性が失われるからだ。そのため取り上げるものが日本にとってどういう影響があるかにも注目しない。

また、GNVは広告収入や政府からの資金を受け取らない。そのため、企業や政府の意見を気にしながら書くこともない。またニュースを品物として売ることもないため、閲覧数の獲得のために記事を書いたりすることはない。このようにして記事の客観性を保っている。

次に長期的な視点で解説記事を書くことについて。NVでは、時に30年以上にわたる報道の傾向を分析する場合もある。また、GVではいわゆる「スローニュース」を書くようにしている。スローニュースとは、速報性を目指したものではなく、深く問題や現象を分析し、読者にとって分かりやすく解説されたニュースのことだ。ブレイキングニュースが多い報道に代わって、時間が経っても読めるようなアーカイブ的役割を果たしていきたい。できるだけ最新の出来事には繋がるような記事を書くが、問題や出来事の背景を深く探るためにも、それにつながる歴史や文脈を解説するなどして、現状を包括的に捉えられるような記事を目指す。

また、解説記事を書く上で、読者が理解できる記事を作るために、丁寧な説明をおろそかにはしない。世界のどの問題や現象、出来事もその現実は複雑である。それをニュース記事として単純化すればするほど、現状を理解することは困難になる。そのため、文章が比較的長い記事になることもあるが、分かりやすいものになるよう努めながら、複雑な現状や背景、文脈を犠牲にすることがないように説明している。

今後の課題、目指すもの

以上のように、GNVは日本における国際報道を分析した上で、問題点を指摘するという番犬の番犬役に努めながら、人々が世界の問題や現象、出来事を包括的に理解できるようになることを目指してきた。そのために、客観的で読者にとって分かりやすい記事を解説形式で発信することを大事にしてきた。これからの課題は、マスコミ関係者との対話の形式を増やすことだ。国際報道を実際にどのように改善していくことができるかを一方的に発信するだけではなく、話し合い、協力していきたい。

これからの国際報道は、財政面で厳しい報道機関において、コスト削減の対象となっていき、加速するグローバル化に逆行する形でさらに減少し偏っていくとも考えられる。しかし、そういった中でも、GNVは客観的に世界を見ることに価値があると考え、それを強調してきた。これからも国際報道を監視し、人々に報道されない世界について情報を発信し、理解を促していきたい。

取材の様子(写真:wellphoto/Shutterstock)

 

ライター:Maika Kajigaya

 

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Source: Global News View

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デジタル音声メディアが、広告媒体として大きな注目を集めている。なかでも、急先鋒となっているのが、Spotify(スポティファイ)だ。「Spotify デジタル音声広告」が、これまでのラジオCMと大きく違うのは、ユーザーの置かれている状況と感情が分かったうえで、アクションまで連れていける点である。

The post 感情 にターゲティング!? 「デジタル音声広告」だからできること:TBWAHAKUHODO 大石氏&細田氏の見立て appeared first on DIGIDAY[日本版].

Source: DIGI DAY WEB marketing

アイルランド発祥の世界最大級のテクノロジーカンファレンス、ウェブサミットが今年もリスボンで開催されました。出展会場も拡大し、日本からの参加も増えさらに勢いを増すウェブサミットの現地レポートをウェブサミット日本事務局の満木がお届けします。

開催概要
日程:11月4日~7日
開催地:リスボン(ポルトガル)
参加者数:70,469名
参加国:163 ヵ国
主要参加国:英国、ドイツ、ブラジル、米国
スピーカー数:1,206名
メディア:2,526名
協賛:200社
スタートアップ:2,000社

ウェブサミットおさらい

Web Summitは、2010年にPaddy Cosgrave (パディ・コズグレーヴ)を中心に3名のアイルランド人によってつくられたイベント。初年度はアイルランドのダブリンで開催され、400名が参加。2015年には4万人を突破し、会場のキャパシティを越えたという理由で、2016年には開催地をダブリンからポルトガルのリスボンへ移動。2019年は7万人を記録。
今ではCESやMobile World Congress(MWC)に次ぐ、世界第3位の規模を誇るカンファレンスへと成長。CESやMWCが数十年かけてこの規模になったことを考えると、Web Summitの成長は世界的に見ても稀な急成長ぶりが世界で注目されています。2014年からはグローバル展開もしており、北米版Collision(トロント)やアジア版RISE(香港)もWeb Summit姉妹イベントとして開催されています。

出展会場からみる今年のウェブサミット 2019

・規模拡大
・コンサルブース巨大化
・GAFAはAWS強し
・BtoCの出展増加
・女性参加率46%

今年は今まで4つのパビリオンで行われていた展示会は会場にパビリオンを増設し5つに増えました。ポルトガル政府のサポートのもと増設が決定したそうで、本当にポルトガル政府はウェブサミットの誘致に力をいれているのだと感じます。

今年の出展会場で目立っていたのはコンサルティング企業のブース。数年前まではGoogleやfacebook、AWSのプレセンスが目立っていましたが、ここにきてコンサルブースが目立っていた印象です。Accentureは、自社の投資している会社のスタートアップのデモをやったり、KMPGはブース内でピッチを開催していたりしました。中でもSAPが昨年よりブースを約2倍に拡大。同社が行っているNBAのデータ解析のプロジェクトをインタラクティブに展示、そのほか各カテゴリーのビジネスを展示し参加者の目を惹いていました。

Google,facebookなどGAFA組で存在感がここ数年一定なのは、AWS。Googleは数年前を比べると割とこじんまりしたブース。(それでも大きいですが)facebookは今年は出展なし。calibraの開発責任者が登壇していましたが、そのほか数名のみの参加でブースだけでなく参加も控えているようです。そんななか、AWSはウェブサミットのみならず、アジア版RISE、北米版のCollisionにも同規模で協賛しており、どのイベントでもプレセンスがありました。

また、今年の出展会場はBtoCブランドの出展が増えました。LUSH、トミーヒルフィガー、カルバンクライン、IKEA、ポルシェ、コカ・コーラなど。各社最新のテクノロジーを使ったサービスやプロダクトのデモをしたり、環境配慮しているブランドというアピールの場としてウェブサミットを使っている様子。コカ・コーラは、同社が開発した再利用できるプラスチックボトルのプロトタイプを展示し、環境配慮しているブランドというメッセージを打ち出していました。ブースもグリーンなイメージで最初はコカ・コーラのブースと気づかないほど。ポルシェは、世界最速の電気自動車をステージに展示。参加者の注目を浴びていました。

ウェブサミットは数年前からWoman in Techという取り組みを行っています。出展会場には専用のラウンジもあり、ここ数年はずっとBooking.comが協賛しています。ラウンジでは、終日ネットワーキングやセミナーが開催されています。会場を見渡しても以前に比べ女性が本当に増えたと感じます。ただ女性というだけでなく、皆さんキャリアをもった女性。日本だけでなく、ビジネスカンファレンスで女性イベントといわずにここまで女性比率の高いイベントは珍しいと思います。

日本企業も爪痕を残せた2019年

・富士通が日本企業初出展
・ZETAが日本企業初のスピーカーパーティーホスト
・スタートアップ日本からの参加最多
・J-Startupが2年目の参加。ピッチ参加者を輩出

私がウェブサミットを知ったのは2014年。その当時は日本人は4人しかいませんでした。そこから5年。やっと日本企業のロゴを会場で見ることができました。
富士通は、初日にブースで鏡開き。ポルトガルの日本大使や日本からも同社の役員の中山氏が駆けつけ英語でのスピーチを披露。立ち止まる参加者も多く、大盛況でした。

同じく日本企業としては初となるスピーカーパーティーの協賛をしたZETA。同社2日間に渡り2ワークショップも開催。立見が出るほど大盛況。またCEOの山崎氏は、ワールドの中條氏とともに公式ステージにも登壇。

2年目となるJ-startupは、今年も10社以上のスタートアップをウェブサミットで出展。昨年の課題だったピッチへの参加も今年は実現することができました。

カンファレンスからみるウェブサミット 2019

今年のテーマは何ですかとよく聞かれるのですが、ウェブサミットは事前にその年のテーマをあえて決めていません。スピーカーが話す内容、出展しているスタートアップのカテゴリーから参加者が読み取るスタイルです。

・環境配慮は必須
・セキュリティの本質
・マーケティングステージ常設

今年からマーケティングステージ(Panda Conf)が常設となりました。ウェブサミットでは基本ステージも日替わりです。毎年、増席されているにも関わらず立ち見が絶えなかったので、拡大した会場で常設されたのは参加者にとっても良かったと思います。

2,3年前からウェブサミットで環境配慮についての話題が増えました。2018年のアル・ゴア氏の基調講演を皮切りに一気に加速した印象です。同氏が当時話していたのは、「テクノロジー企業もサーバーを使っている。巨大テック企業になればなるほどそのエネルギー消費は増える。テクノロジー企業も環境問題への責任がある」ということです。今年は、出展会場の1つのパビリオンが環境やインパクトスタートアップ(ソーシャルグッドなどにフォーカスしている企業)をテーマとし、Future Societiesやplanet techなどの環境関連のステージで、政府関係者や企業のトップ、アクティビストなどが規制や各国の取り組みについて語っていました。全体の雰囲気として、環境配慮していない企業はイケてないという雰囲気があるので、それに各社、各国がグリーンメッセージを発してるというトレンドもあると思いました。

セキュリティに関してはオープニングで中継登壇したエドワード・スノーデンの話が皆さん印象に残ったようです。「データの悪用と言いますが実際悪用されているのは人である。データが操作されたりすることで人が操作される。」各所でもセキュリティというキーワードに触れるセッションも多くありました。個人データの取り扱いは、今後も世界的な課題として議論されていくものと思います。

あとがき  
今年はウェブサミットx日本元年になったのではないかと思っています。これまでなかなか参加者も増えず、協賛企業もおらず、日本はどこにいるのだと毎回他の国の人に言われ続け残念な思いをしてきました。今回沢山の方が日本からわざわざ来てくださり、きてよかったとおっしゃっていただけたのは今後の日本のためにもとても良いことだと思います。
今回ウェブサミットに参加している皆様とぜひ来年のウェブサミットを一緒に盛り上げていきたいと思います!

Source: Tech wave

Web

ロイターのTwitter動画コンテンツが力強い成長を見せている。同社はTwitter動画コンテンツを3言語にまで拡大しており、5つのアカウントを通じて、過去3年間休むことなく配信。同社のピアパオロ・マニリオ氏によると、Twitterの動画内広告収益は数億円規模に達しているという。

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Source: DIGI DAY WEB marketing

世界最大規模のSNSであるFacebookは、ユーザー同士のつながりを楽しめるだけではなく、企業のマーケティングツールとしても有効に活用されています。実名登録が基本であることで情報精度が高いことや、「いいね!」や「シェア」による友達への情報拡散力はマーケティングにとって魅力なものです。

自社のFacebookページを持ち、ファンを獲得している企業は、大手からベンチャー企業まで規模を問わず多数あります。また、Facebookページの運用と同時に広告を展開している企業も多く存在します。リスティング広告をやりきった企業にとって、Facebook広告はSNS広告の第一歩として、新たな集客チャネルとしての期待が募るのです。

このようなFacebookを活用したマーケティングを企業が実行するには、ビジネス向けのファンページであるFacebookページの開設が必要です。今回はFacebookをビジネスに利用しようと思っている方のために、Facebookビジネスアカウントについて解説していきます。

続きはこちらからご覧ください。

Source: ferret web marketing

“大正12年”と聞くと、もしかしたらいつのことだかすぐにはピンとこない人もいるかもしれないけれど、1923年の創刊から100年近くに渡り日本を代表する雑誌の1つとして存在感を放ってきた文藝春秋。その同誌が初となるデジタル定期購読サービス「文藝春秋digital」を11月7日よりスタートした。

内容は月額900円で最新号のコンテンツや過去記事のアーカイブ、そしてデジタル版オリジナルのコンテンツが読み放題というもの。今回は自社でゼロからサイトを構築するのではなく、コンテンツプラットフォーム「note」を活用して展開している点も面白いポイントで、noteユーザーとのコラボレーションなどにも取り組みながら新しい読者層の開拓を目指していくという。

100年近く続く総合月刊誌をオンライン上でより多くの読者に

「私は頼まれて物を云うことに飽いた。自分で考へてゐることを、読者や編集者に気兼ねなしに、自由な心持で云つて見たい」

これは初代編集長の菊池寛が文藝春秋の創刊号に綴った言葉だ。今から約100年前にクリエイター発の雑誌としてスタートした同誌はプロの作家が誌面上で自由に作品を発表し、人気を得たものは単行本としても創刊するスタイルを確立。内容はもちろん、ビジネスモデルにおいても多くの出版社に影響を与えてきた。

100年近くの歴史がある文藝春秋。購入したことがある人はもちろん、本屋などで見かけたことがあるという人は多いだろう

実際に雑誌を手に取ったことがある人はイメージもわくと思うが、1つの特徴は総合月刊誌として幅広いトピックを扱っていること。たとえば11月号には政治や経済の話はもちろん、エンタメ関連の対談コンテンツもあれば、LINEの金融事業に関するインタビューのようにテック関連の記事も掲載されている。

2015年7月から文藝春秋編集部で月刊誌に携わり、現在はデジタル版のプロジェクトマネージャーを務める村井弦氏によると現在の発行部数は約40万部弱(2019年1〜3月の平均)。比較的高い年代の読者が多く、50〜60代以上が全体の76%ほどを占めるそうだ。

一方で少し意外だったのだけど、作り手となる編集部には20〜30代のメンバーも多いそう。編集長やデスクはベテランだが、村井氏自身は31歳。現場のメンバーには村井氏の同期やさらに若いメンバーもいる。

「自分たちが面白いと思ったものを発信していくスタンス」だからこそ、編集部のメンバーと同世代の読者も含めてより広い年齢層にもっとアプローチしたいという考えもあるようで、それも今回本格的にデジタル版をスタートする背景にもあるようだ。

文藝春秋digitalをnote上で展開する理由

もっとも、文藝春秋がこれまで全くオンライン上の取り組みを実施していなかったわけではない。たとえば2017年にスタートしたニュースメディア「文春オンライン」には、文藝春秋の誌面で扱っているコンテンツの一部をオンライン用に編集して掲載していたりもする。

ただニュースサイトという特性上、いわゆる“文春砲”と呼ばれるようなトピックを筆頭に比較的コンパクトでPVが取れるものが好まれる傾向にあり、難しさも感じていたそうだ。

「自分たちの記事はある程度じっくり読まれることに主眼を置いて作っていることもあり、ニュースサイトのモデルに合わせて記事を最適化しネット展開していくことにはどうしても限界があると感じていた」(村井氏)

文春オンラインだけでなくKindle版の発行なども手がけてはいるが、こちらは基本的に雑誌を電子書籍に置き換えたシンプルなもので、構成やレイアウトもデジタル用に作り変えているわけではない。

今回デジタル版を作るにあたっては「雑誌コンテンツを軸に、インターネット上でもできるだけ同じような体験を提供したい」というテーマの下、以下の3つのポイントを重視したという。

  • 記事の読みやすさ
  • 使いやすさ(誰でもサクサク使える)
  • シンプルなデザイン

実は当初はゼロからサイトを立ち上げることも視野に入れて、自分たちが目指す世界観を一緒に実現してくれるデザイナーを探していたそう。そこで名前が挙がったのがUI/UXデザイナーとして様々なプロジェクトを手がけ、note(ピースオブケイク)のCXOも務める深津貴之氏だった。

村井氏たちのデジタル版のイメージはPVを重視したニュースサイトではなく、コンテンツ課金を軸にしたサブスク型のメディア。深津氏にその話をしてみたところ、ゼロからそのシステムを構築するのはハードルが高く「まずはプラットフォームとして完成しているものを活用して、実際にどれくらい売れるのかを検証したほうが良いのでは」というアドバイスと共に、noteを含む複数サービスを教えてもらったという。

自身で調べたり、詳しい人に聞いても自前でメディアを構築するとなると1億円ほどの予算が必要になることも想定されたため、まずは他のプラットフォーム上で展開することを決断。実際に触ってみる中で上述した3つのポイントに合致していたnoteを最終的に選んだ。

月額900円で読み放題、noteユーザーとのコラボ企画も

本日からスタートする文藝春秋digitalは雑誌のコンテンツをデジタル版に最適化したもの(写真を増やしたり、見出しを変えたりなど)がメインで、そこにオリジナルのコンテンツが加わる形だ。

900円で最新号だけでなく過去のアーカイブ記事も含めて読み放題。スタート時には直近の3号分が読める。また気になるコンテンツを単体で購入することもできるほか、14人の執筆者によるエッセイを始め、無料コンテンツも配信する。

冒頭でも触れた通りnoteユーザーとのコラボ企画も進めていく方針で、投稿企画を通じて集まった作品の中から良いものについては文藝春秋の誌面に掲載することも予定しているようだ。

「従来のデジタル化は紙からデジタルへの一方通行が多かったが、その逆をやれたら面白いのではないか。ウェブっぽさとこれまで通りの編集部の強みを融合させて、ゆくゆくは読者からの『こんな調査報道を読んでみたい』といった要望を踏まえた、作り手と読者が一体になったコンテンツや企画などにも取り組んでいきたい」

「またデジタルの時代だからこそ、その一方で紙の本の付加価値が高まっていくと考えている。中長期的にはnote上で始まった連載が最終的には本にまとめられて出版される流れ、ウェブ連載のアウトプット先として本がありそれが人々の手に届くという流れも作っていきたい」(村井氏)

ネットに接続されることで新たな書き手が生まれる

今回文藝春秋digitalとタッグを組むことになったnoteにとっても、この取り組みは非常に大きな意味を持つだろう。

以前からピースオブケイク代表取締役CEOの加藤貞顕氏は「クリエイターにとっての出口を増やすことで、創作活動を継続できるようなサポートをしていきたい」という旨のをしていた。9月には月間アクティブユーザー数が2000万人を超えるなど勢いの増しているnoteだが、文藝春秋のようなプレイヤーが本格的に参画してくるとクリエイターの活躍の場も広がり、読者ユーザーにとっても質の高いコンテンツが増えることにも繋がる。

加藤氏によると出版社や本の著者などとの企画、もしくはcakesで一部のコンテンツを掲載することなどは今までもあったものの、今回のようにデジタル版をnote上で本格展開という事例は初めてとのこと。

もともと個人と法人とを明確に区別することなく、自分たちのメッセージを届けたいという人たちのクリエイティブ活動を支援したいという思いがあるため「出版社に使ってもらうというのはやりたかったことそのもの」だという。

「これまで文藝春秋のようなオーセンティックなメディアのコンテンツはあまりインターネット上に出てこなかった。noteを通じてそのようなメディアのコンテンツがネット上に生まれることで、noteはもちろん、ネット自体がもっと面白い場所になり、読者も増える。そんな取り組みを一緒に実現していきたい」

「note上のクリエイターとのコラボについても楽しみにしている。そもそも多くの雑誌はいろいろなクリエイターのコンテンツを集めて掲載する形で始まっていて、100年前の文藝春秋もまさにそう。その意味では(アグリゲーションメディアなどのように)ネット的な要素があり、それがネットに接続されることによって新しい書き手が増えるきっかけにもなればいいと考えている」(加藤氏)

「みんなの文藝春秋」では読者参加型の投稿企画などを行っていく計画。自分の投稿が誌面に掲載されるチャンスもある

そもそもネットメディアの場合は紙の雑誌と比べて中身が見えやすく、単体のコンテンツにも注目が集まりやすいという特性がある。だからこそこれまでは文藝春秋を手に取る機会がなかった読者が、1本の記事をきっかけに文藝春秋に興味を持つようになるといったことが起こりえるかもしれない。

これは完全に僕個人の話だけれど、なんとなく文藝春秋に対しては「堅い」「難しそう」という先入観があって、存在自体は子どもの時から知っていたものの購入してじっくり読んだことはなかった。実際に中身を見てみると「(失礼な話だけど)意外と読みやすい」と感じたし、自分が興味を持てるコンテンツもあったので、気になるコンテンツを見つけやすいデジタル版のアプローチはアリだと思った。

noteユーザーとのコラボも含め、デジタル版を創刊することで文藝春秋にどのような変化が訪れていくのか、今後の動向に注目だ。

Source: TechCrunch

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eスポーツ業界が急成長してきていることは広く認知されている。しかし、広告バイヤーたちにとっては、ほかのスポーツエンターテイメントと比較して、eスポーツの人気をどう理解すれば良いかは、トリッキーな問題だ。既存のメトリックスだけでは、全体像は見えてこないことがしばしばある。

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Source: DIGI DAY WEB marketing

Uberは広告プラットフォームになる。より多くのフードデリバリー注文を取りたいレストランに、Uber Eatsアプリ内のスペースを売る。TechCrunchが見つけたUberの最近の求人情報リストでは、「カスタマーベースを成長させるために、Eatsアプリを利用する人が目新しい料理やレストランを見つけられるようにする新しい広告事業を構築するのを統率」するUber Eats Ads Leadのマネジャーを探している。

Uberの広報は、同社が広告事業に参入しようとしていることを認め、TechCrunchに対し「Eats内での関連広告を模索している」と話した。広告事業は、Eatsのマージンを改善するのに貢献するかもしれない。Eatsでは修正後の純利益でのUberの取り分は10.7%にすぎず、大半はレストランとドライバーにいく。

この新規求人は、Uberが苦境にいる中でのもので、同社は次につながる可能性を探すのに必死だ。Uberの株価は下降線をたどっていて、11月5日は28.02ドルで引けた。これは6月の最高値46.38ドルから40%下がっている。そして今日、Uberの上場後ロックアップ期間が終わり、初期投資家は保有するUber株を売却できるようになった。これは株価への新たな圧力となる。

TechCrunchは今年12月、他社に先駆けてSpecialsと呼ばれるEatsの広告のプロトタイプを見つけた。Specialsでは、レストランは割引を提供する代わりにアプリ内で特集してもらえる。これは、お腹を空かせたユーザーが特定のレストランに注文するのをUberが舵取りできることを示している。

Uberのシニアディレクター兼Eatsプロダクトの責任者であるStephen Chau(ステファン・チャウ)氏にフォローの連絡をとったところ、彼はUberが広告事業に意欲的なことをほのめかした。「レストランと連携をとる方法はたくさんある。もしマーケットプレイスにある全てのレストランを抱えているとしたら、そうしたレストランが成長できるよう、ツールを提供する。そうすることでかなり能率的なマーケットプレイスになる。彼らは広告費用をどこかで使うだろう」とチャウ氏は述べた。以来、我々は同社の広告事業の取り組みをチェックしていた。

予想どおりUber Eatsへの顧客取り込みにつながるかもしれない割引を行うレストランに、アプリでの露出を提供するという単なる報償ではなく、Uberはいま正式に広告を販売する。

「これはUberにとってまったく新しい業界で、トロントに拠点を置くEats Ads Leadはこの新しいプロダクトのビジョンを明確にし、どこから構築し始めるか責任を負う」。

求人情報にはまた、この職に就く人は「広告のための事業やプロダクト、計画戦略をまとめるのに携わり、クリエイティブな実験や初期テストを繰り返し行う」と記されている。Eatsの広告に関してはグローバルな野心があり、リードはこのサービスを「世界中でカスタマイズしてスケール展開することになる」。

こうした取り組みはUberのマーケティングとは別のもので、Uberは乗客やドライバー、Eatsの顧客取り込みに毎年10億ドル(約1090億円)を費やしている。そして広告を買うだけでなく、今度は売ることになる。

Eatsでの広告のアイデアは、食事をオーダーするだけでなく食べたいものを選ぶ場所、という発想から来ている。何かを探すときはいつでも有料のサービスがある。Uberがメーンの配車アプリの中でのEats利用促進にフォーカスするとき、レストランがお金を払って提供する提案にオープンなユーザーをUberは取り込める。

Uberの広告が正確にどのようなものになるかは、詳細は持ち合わせていない。しかしホームページ上やブラウズセクション、あるいは特定の料理ジャンルやレストランを検索したときの結果に広告が表示されるというのは想像に難くない。注文を増やしたいレストランは、お腹を空かせていて何を食べようか迷っているユーザーの目にとまるように、あるいは同じジャンルのレストランの前に表示されるよう有料広告を出すことができる。

Amazonも、マーケットプレイスから広告プラットフォームへと同様に事業を拡大した。eMarketerの予想では、Amazonの米国広告事業は今年33%成長して98億5000万ドル(約1兆700億円)に達する。これは米国広告マーケットの7.6%を占め、Googleに次いで大きな検索広告プレイヤーとなる、としている。

Uberは広告で得たお金を活用することができる。今期、同社は10億ドル(約1090億円)の赤字を計上し、そのうちEatsぶんは3億1600万ドル(約340億円)だった。しかしEatsの売上高は前年同期比で64%伸びていて、人気が高まっていることを示している。これは、ユーザーの注意を十分に引きつけて広告でもうけることができるかもしれないということを意味する。

また、広告はUberにとって、レストラン向けのインテリジェントサービスに深く踏み込むための足がかりとなるかもしれない。Uberはレストランが価格を最適なものにしたり、スタッフを振り当てたり、メニューを改善したりするのをサポートするために、データをEatsに適用することもできる。

株価をなんとかするためのUberの最善策は、ドライバーやレストランと共有しなくてもいい新たな収入源を見つけることだ。かなりのコストからUberを救うために自動運転車両が登場するまでにはまだ数年はかかりそうだ。

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(翻訳:Mizoguchi)

Source: TechCrunch

ポケモンGOを始めとするこの種のゲームは「ウェイポイント」なくしては成立しない。リアル世界の有名スポットなどと関連付けられたゲーム内の場所のことで、ポケストップやジムもそのひとつだ。世界中にウェイポイントが増えれば増えるほど、ゲームは面白くなる。

しかしウェイポイントのデータベースを作るのは困難な作業だ。一企業だけでできることではない。スケーリングが難しすぎる。ユーザーからの提案を受け入れるにしても、場所の検証(偽あるいは不適切な場所が登録されないため)は単独の企業が行うには荷が重い。

Niantic(ナイアンティック)は過去数年このプロセスの検討を続けている。ユーザー主導で、相互にチェックしあうそのシステムの原点は同社が最初に開発したゲームに遡る。来週ついに、Nianticはウェイポイント申請システムを全世界のポケモンGOプレーヤーに開放する。

Niantic Wayfarer(ウェイフェアラー)と名付けられた申請システムは、基本的にユーザー主導だ。あるプレーヤーが場所を選んで写真を投稿し、認定に必要な質問にいくつか答える。別のハイレベルなプレーヤーがこれらの申請をレビューし、不正確であったり攻撃的であるなどゲームにふさわしくないものを除外するプロセスに協力する。

以前Nianticは、中南米およびアジアの一部で位置申請を限定的に公開したことがある。来週からはその申請システムを全世界で利用できるようになる。

「これが来週ポケモンGOプレーヤーに向けて公開される」とNiantic CEOのJohn Hanke(ジョン・ハンケ)氏が昨日の記者会見で語った。「世界中の人たちが新しい場所を申請、評価、レビューできるようになる。今はポケモンGOだけだが、将来は他のゲームにも広げていく。「ハリー・ポッター:魔法同盟」(Harry Potter: Wizards Unite)などのゲームが公開された時にもこの機能が使えると思っていただきたい」。

Nianticに詳しい人なら、このWayfarerシステムにはなじみがあるかもしれない。これは実質的にNianticの最初のゲーム、Ingressのために作られたPortal Reconシステムを改良してリブランディングしたものだからだ。Nianticによると、これまでに2700万カ所のウェイポイントが提案され、うち2600万カ所がレビューを受け940万カ所が承認されてゲームに登録された。開始した当初の早い時期であっても、毎週約100万件の投稿があったと同社は言っている。

注意点が1つ。少なくとも開始当初は、新しい場所を投稿あるいはレビューできるのはレベル40(ポケモンGOの最高レベル)のプレーヤーだけだ。会社によると、参加するためには、良いポケストップの条件を理解していることを確認するためのちょっとしたクイズにも答える必要がある。

ポケモンGOファンから頻繁に(常に?)聞かれる不満に、地方に住むプレーヤーは大都市のプレーヤーと比べて著しく不利だというものがある。少なくともひとつの理由は、地方にはポケストップやジムが圧倒的に少ないという事実に行き着く。プレーヤーによる申請システムで問題がすべて解決するわけではないが、良い方向への大きな一歩であることは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Source: TechCrunch

会社勤めの方なら経験があるはずだ。年1回のセクシャルハラスメントと無意識の偏見に関するトレーニングの時期が来たことを告げる電子メールを受け取る。メールには「この日付までにトレーニングを終えることができれば大変素晴らしい」とある。

典型的なプログラムの内容はいかにも映画「Office Space」(邦題:リストラ・マン)に出てきそうだ。ハーバード大学を出たコンピューターサイエンティストのAnne Solmssen(アン・ソルムセン)氏が最近電話した友人の反応は驚くにあたらない。勤務する会社が指示したオンライントレーニングプログラムを受けた友人は「野球をしているときのほうが面白い」とつぶやいたそうだ。

ソルムセン氏には、セクシャルハラスメントのトレーニングをもっと面白く、うんざりさせない内容にするアイデアがある。同氏は最近、同じくハーバードの卒業生であるRoxanne Petraeus(ロクサーヌ・ペトレイアス)氏と力を合わせてEthena(エシーナ)というSaaSのスタートアップを立ち上げた。同社はカスタマイズ可能なセクシャルハラスメントのトレーニングプログラムを提供する。一コマが「ひと口サイズ」になっていて、職場のセクシャルハラスメントに関する個々人の理解度に応じたプログラムを提供する。来年の第1四半期に大々的にリリースされる頃には、ソフトウェアは業種の特性を加味した内容になる予定だ。

ペトレイアス氏がリードするかたちで2人はこの夏に活動を始めた。同氏はアイビーリーグの学費捻出のため米予備役将校教育課程に入り、民事担当官を含めて米軍で7年間過ごした。その後オンラインの食品向けマーケットプレイスを共同で創業した。マッキンゼーでも1年間過ごし、会社経営について学んだ。

ペトレイアス氏は、これまでのキャリア、特に陸軍で素晴らしいリーダーに出会ってきたという。「良いリーダーは自身の仕事上の成長目標と私生活について深く考えるし、他人に劣等感や疎外感を感じさせずに、むしろ強みを引き出す」。

ペトレイアス氏は、ほとんどのハラスメント研修が十分に練られておらず、本社を置く州の法令を順守するための単なるチェックリストになっていると感じていた。同氏が驚いたのは、多くの会社で従業員が受けているプログラムが「1980年代の法律事務所向けに作られた」ようなものだったからだ。

一方ソルムセン氏は、ベンチャーキャピタルが支援する公共安全ソフトウェア会社であるMark43で働いていた。同氏の仕事は順調だったが、2人のエンジニアリングの才能とビジョンから何かが生まれると友人が予感して、2人を引き合わせた時、予感が的中したことがわかった。「ビジネスを始めることに特に興味はなかったが、ロクサーヌとともにこのアイデアに恋をした」とソルムセン氏は語った。

Ethenaが開発しているものと、世の中に出回っているものはどう違うのか?多くの点で明らかに異なる。Ethenaが望むのは、毎年最後に従業員に受けさせる1、2時間のトレーニングで「一気に片付けてしまう」方法ではない。そうではなく、特定のテーマに関するケーススタディや質問を毎月従業員に届ける材料を用意している。後日、全従業員会議であるテーマに言及して、目標の達成に役立てることができる。

Ethenaは反復性があり、回答次第で変化するコンテンツや質問に力を入れている。新入社員は、女性を部下に持つ役職者とはまったく異なる回答をするかもしれない。すべての従業員が通常提示される白黒ハッキリしたシナリオ(例えば「『ジュディとブライアンが仕事の後にバーに行く』状況を考えてください」といったシナリオ)とは対照的なアプローチだ。

ペトレイアス氏は次のように語った「年々問題が微妙になっているため、伝統的なトレーニングでは、仕事以外で異性が一緒に時間を過ごすことはメンターシップにとってよくないと暗に従業員に伝えている。だから次のような質問が出る。『出張中に女性とUberに同乗することはできますか?』」。異性の同僚が居合わせるあらゆる機会を地雷原に変えることは「私たちが伝えるべきメッセージではない」。

だが従業員はそう理解している。LeanIn.OrgとSurveyMonkeyが今年始めに実施した調査によると、男性マネージャーの60%は、1対1での女性とのメンタリング、協働、交流を嫌がる。この割合は1年前から32%上昇した。同じ調査で、これが上層部の男性になると、後輩の女性との1対1のミーティングを12倍、一緒に出張することを2倍、ビジネスディナーを一緒に取ることを6倍嫌がる。

米雇用機会均等委員会(EEOC)でさえ、セクシャルハラスメント訓練はどこか間違っていると考えている。単に法的責任を回避すればいいと考えているため、予防ツールとして機能していないと指摘する。実際、EEOCの委託を受けた職場のハラスメントを研究するタスクフォースは数年前、最終的に「効果的なトレーニングは真空の中では実施できない。トップが率先して会社全体に非ハラスメント文化を浸透させる活動の一部でなければならない」と結論づけた。「すべてのケースに有効な解決策があるわけではない。トレーニングは従業員や職場ごとに内容を変えるのが最も効果的だ」とも述べている。

カスタマイズできることだけではなく、もちろんコンプライアンスにも配慮し、Ethenaは配信するコンテンツの刷新を進めている。テーマは職場恋愛(間違いなく起こる)、妊娠中の同僚を排除しないこと(密かに疎外されている)、トランスジェンダーの同僚(よくあるセクシャルハラスメントのトレーニング資料では誤解されているか見落とされている)。

アナリティクスにも重きを置いている。たとえば、従業員の60%が職場恋愛に関する社内規程を知らない場合や、会社のコアバリューに関してマーケティング部門の従業員の理解度が他の部門より低い場合、Ethenaがフラグを立てて会社のマネージャーに予防措置を促す。ソルムセン氏は次のような例を挙げた。「LAのオフィスでは従業員の回答が一貫していないとする。そこへ新しいマネージャーが入社したら、そのマネージャーに早く追いついてもらうよう追加のトレーニングを提供する」。

引退した将軍で元CIAのディレクターであるDavid Petraeus(デイビッド・ペトレイアス)氏の義理の娘であるロクサーヌ・ペトレイアス氏にとって最も重要な目標は、従来のお決まりのトレーニングをなくすことだ。大抵のトレーニングで従業員が学ぶ重要な基準は「間違ったことを言ったら刑務所行きになるか?」といったものだ。

Ethenaの成功の可能性を判断するにはまだ早い。現時点ではパイロットトレーニングプログラムの半分しか形になっていない。だがソルムセン氏とペトレイアス氏は売り込みがうまい。同社のソフトウェアは来年の第1四半期から、従業員1人4ドルで利用可能になるという。他のeラーニングプログラムと同水準だ。

同社は投資家からすでに得ている85万ドル(約9300万円)を新規採用に使う予定だ。 投資家には、シリアルアントレプレナーのAli Partovi(アリ・パルトヴィ)氏が昨年始めたベンチャーファンドのNeo、Village Global、女性経営者のスタートアップに特化するファンドのJane VCが名を連ねる。

エンジェル投資家もEthenaに小切手を切っている。Girls Who Codeの創設者であるReshma Saujani(レシュマ・ソジャニ)氏や退役軍人も何人か投資している。

ペトレイアス氏は「退役軍人は通常スタートアップに投資するとは考えられていない。だがリーダーシップや、多様なチームを同じ目標に向かわせるという点で、非常に相性がいい」と語った。

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(翻訳:Mizoguchi)

Source: TechCrunch

SpaceX(スペースX)の目標は、真に再使用可能なロケットの打ち上げを実現することで、それには妥当な理由がある。それは、Elon Musk(イーロン・マスク)氏が飛行機が乗客を移動させるのに例えて説明したように、使い捨てではない再使用ロケットによるコストの削減だ。彼らはその目標に向けて多くの進歩を遂げ、今ではFalcon 9ロケットの一部とDragon補給船が頻繁に再飛行しているが、宇宙船のStarshipはさらに再使用化が進むはずだ。

マスク氏は今週にロサンゼルスで開催された米空軍の年次ピッチデーにサプライズゲストとして登場し、SpaceXやその顧客がどれだけコストを節約できるかのアイデアを披露した。Space.comによると、同氏はイベントで米空軍中将のJohn Thompson(ジョン・トンプソン)氏と会話し、Starshipの打ち上げの燃料費は約90万ドル(約9800万円)、そして運用コストを考慮すれば1回の打ち上げ費用は約200万ドル(約2億2000万円)になるだろうと語った。「これは小型ロケットよりもはるかに安い」と同氏は付け加え、このシステムが「必然だ」と説明した。

Starshipは大容量のペイロードを輸送するためにゼロから設計されており、現在開発中のSuper Heavyブースターや軌道上での燃料補給と組み合わせることで、大量の物資や衛星を月の軌道、あるいは火星まで輸送する能力も備えている。Starshipは最終的にはSpaceXのすべてのロケットに取って代わることを期待されており、一度完成して飛行すれば、最終的にはFalcon 9やFalcon Heavyよりもはるかにコスト効率のいい運用ができるはずだ。

現在SpaceXはプロトタイプ機のStarship Mk1と同Mk2による、大気圏内での高高度制御による飛行と着陸を準備している。同社はまた、わずか6カ月以内に軌道試験が実施できると楽観的に考えている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Source: TechCrunch

Apple(アップル)は4年連続で、プライバシーに関するページを更新した。同社は毎年、ウェブサイトのプライバシー項目を更新し(通常は製品発売の約1カ月後)、顧客に最新の機能や技術を説明している。テロリストのiPhoneの内容を知るために連邦捜査官が同社にバックドアの作成を強要していたFBIとの戦い以来、同社はこれまでの秘密主義的なやり方を捨て、セキュリティとプライバシーのポリシーを全面的に公開している。

アップルのプライバシーページは、プライバシーに対する同社のさまざまな取り組みを掲載するように進化し、さらにはユーザーへのヒントやトリック、そして政府からのデータ公開要求の数を記載した、年2回の透明性レポートを掲載している。

今年には初めて、同社はいくつかの最も人気の技術がどのように機能するかを記述した技術白書を公開した。これまで、同社はSafariや写真、位置情報サービス、サインインに関する技術白書をリリースしてきた。昨年同社はヨーロッパのGDPRによる法的要件に応え、「データをダウンロードする」ページを公開し、ユーザーが保存しているすべてのデータを入手できるようにした。

アップルによると、同社のプライバシーページはサイト全体の中で最も訪問者の多いページだという。これまでと同じく、アップデートされたプライバシーページには、iOS 13と、今年リリースされたmacOS Catalinaに関する、Safariの追跡防止や位置認識、連絡先メモの保護といった新しいプライバシーとセキュリティ機能がすべて含まれている。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Source: TechCrunch

Rocket Lab(ロケット・ラボ)はロケットを打ち上げる非常に小さなスタートアップで、実際にペイロードを宇宙に輸送しており、すべてのロケットはニュージーランドの東海岸に位置する景色の良い半島から打ち上げられている。その理由は、高頻度の打ち上げに理想的な位置であることから、エレクトロンロケットによる打ち上げを拡大するのに役立つからだ。また別の利点として、実に素晴らしい景色が楽しめる。

今回のLC-1ツアーでは、カリフォルニア州ハンティントンビーチからオークランドまでで製造されるパーツが組み立てられる、Rocket Labの最終組み立て場を見学できる。燃料充填と打ち上げのためにロケットがどのように設置されリフトされるのか、あるいはRockst Labのロケット打ち上げの際に発生する、信じられないほどの大音量のノイズの一部をどのように軽減するのかについてのヒントがある。

最後に、Rocket Labが現在バージニア州ワロップス島に建設中の2番目のLC-2発射施設の簡単な紹介がある。これは同社初の米国の射場で同国の顧客向けに利用され、来年初旬に初打ち上げが実施される予定だ。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹Twitter

Source: TechCrunch

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ブランドパーパスはポジティブなトレンドであるはずです。しかし、このままでは有害無益なものとなる可能性もあり、そのビジネスと社会的な意義の関係性を見い出せないままになるでしょう。これは、残念なことだと思います。では、どうすればブランドパーパスを本当に機能させることができるでしょうか? ーー荻野英希氏による寄稿

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Source: DIGI DAY WEB marketing

Adobe MAXで最も興味深いセッションの1つは、伝統的なSneaks基調講演だ。Adobe(アドビ)のさまざまな部門のエンジニアが登場して、最先端の仕事を見せびらかす。そこから製品化されるものもある。もちろん、そうならないものもある。最近は、やはりAIに焦点を当てた仕事が多くなっていて、Adobe Senseiプラットフォームもよく利用されている。今年は、まだ初期の段階のProject Sweet Talkがお披露目された。今回のイベントの注目の1つだ。

画像クレジット:Lisa Werner/Getty Images

アイデアは非常に単純なものだが、それを実現するのは難しい。これは、スケッチでも絵画でもいいが、肖像画を入力すると、そこに描かれた顔のパーツを認識し、ナレーションに合わせて口の動きをアニメーション表示するというもの。すでに、同社のCharacter Animatorでも似たようなことができる。Stephen Colbert(ステファン・コルバート)のThe Late Showのようなショーで見た人もいるだろう。ただし、アニメーションのコマ数に制限があるので、最高のアニメーターの手にかかっても、常にリアルに見えるとは限らない。少なくとも、この製品を使って線画をアニメーション化するような場合にはリアリティに欠けるきらいがある。Project Sweet Talkは、それよりはるかによくできている。ナレーションを分析し、AIを使用して、キャラクターの口と頭の動きをリアルにアニメーション化できるのだ。

このチームは、アドビの研究者のDingzeyu Li(ディンゼユ・リ)氏がリーダーとなり、マサチューセッツ大学アマースト校のYang Zhou(ヤン・チョウ)氏、ともにAdobe ResearchのJose Echevarria(ホセ・エシュバリア)氏、Eli Shectman(エリ・シェクトマン)氏がメンバーとなっている。実在の人々がカメラに向かって話している何千時間ものYouTubeの映像を、独自のモデルに入力した。驚くべきことに、そのモデルは、スケッチや絵画に非常にうまく適用できる。その顔が、単純な動物の顔のスケッチのように、人間の顔には似ても似つかないものであってもだ。

「アニメーションは難しいものだということを、私たちはみな理解しています」と、リ氏は私に語った。「顔の動きを、与えられたオーディオトラックに揃えたいとすれば、さらに難しいものになります。Adobe Character Animatorには、すでに「自動リップシンク」と呼ばれる機能があり、動きをオーディオに合わせることができます。しかし、実際に使ってみると、限界も見えてきます」。現在のCharacter Animatorで動かすことのできるのは口だけ。他のすべての部分は静止したままだ。それでは、もちろんリアリティのある動きは再現できない。この記事に埋め込んだProject Sweet Talkの作成を見れば、自動的に顔を巧みにゆがませて、うまくリアルに見せていることがわかる。これらの元になっているのは、すべて普通のJPEG画像だ。

だたし、この顔の輪郭をゆがませる処理のため、Project Sweet Talkは、写真に対してはそれほど優れた効果を発揮できない。単純に結果の見栄えがよくないのだ。しかしそのせいで、このプロジェクトがディープフェイクに悪用される心配はないということになる。「リアルに見えるディープフェイクを生成するには、多くの学習データが必要となります」とリ氏は言う。「私たちの場合は、目印となるものだけに注目しています。画像の中から抽出できるものです。そして、このようなアニメーションには、目印だけで十分なのです。しかし、私たちの実験によれば、目印だけでは、写真を使ったアニメーションには不十分だということもわかっています」。

将来的にアドビは、この機能をCharacter Animatorに組み込んでくる可能性がある。リ氏は、現在のCharacter Animatorでも可能となっているような、リアルタイムシステムを開発することは、チームの優先順位の上位にあると語った。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

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Source: TechCrunch

GitHubを統合した人気の高いプロジェクト管理ツールであるZenHubは米国時間11月6日、新しいプロダクトとしてRoadmapsを発表した。その名のとおりロードマップを作成して管理する機能で、チームがプロジェクトを前もって良質に計画し、そのステータスを視覚化する。そしてそのすべてを、GitHubの中から操作できる。

ZenHubの共同創業者であるAaron Upright(アーロン・アップライト)氏は「これはまったく新しいカテゴリーのプロダクトだから超エキサイティングだった。従来のように、ソフトウェアの開発チームが将来のことを考えながらプロジェクトを管理するのではなくて、具体的にいつ何をするかを前もって計画するんだ。これをZenHubを進化させる機会として生かし、プロダクトのロードマッピングという新しい世界への入り口を提供したい」と語る。

このプロダクトそのものは、かなり単純明快だ。デフォルトでは、チームがすでに定義している既存のプロジェクトや作品を対象とし、タイムラインに沿ってそれらを視覚化する。そこには、まだ残っている未解決の問題に関するデータも含める。このツールの現在のバージョンはかなり基本的なものしかないが、将来はブロッキングなどの高度な機能も入れる予定だ。アップライト氏が言ったように、目標がチームの計画を助けることだから現状で十分役に立つが、ZenHubが望むのは「プロジェクトのステートの概要が30000フィートと超長くても、GitHubやJiraの中で個々の問題をクリックしまくらなくてもいい」という理想的な計画管理の状態だ。

アップライト氏によると、既存のソリューションはチームが本当に必要とすることに対応していない。彼によると「しかもそれらのツールは高すぎて10名から20数名程度のチームには手が出せない。またロードマップを追跡するのにExcelのファイルやGoogleのスプレッドシートを使っているところが多い。スプレッドシートは、その毎日毎時間のアップデートが大変で、それ専門のフルタイムの人間を必要とする」とのこと。

手ごろな価格のツールでは、そのツールとGitHubの間で同期できないので、肝心のGitHubの最新状態を維持できない。ZenHubはGitHubの中にいるから、そんな問題はそもそもない。

ZenHub Roadmapsはすでにすべてのユーザーが利用できる。

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Source: TechCrunch

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小売店舗のあり方は、複雑化の一途をたどっている。大手量販店はここ数カ月、カスタマーに対してオンラインで購入した商品の店舗受け取りや店舗からの配達など、実店舗におけるフルフィルメントを推奨しているのだ。同時に各社は、一部業務の自動化や業務の割当変更といった、人件費削減の取り組みも進めているようだ。

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Source: DIGI DAY WEB marketing

2019年6月10日、米Salesforceは、ビッグデータ分析をはじめとするBIツール(ビジネスインテリジェンスツール)を扱う米Tableau Softwareを買収することを発表しました。Tableau(タブロー)とは、簡単にデータ分析を行い、それをビジュアライズするBIツールのこと。アメリカではマーケターにメジャーなツールとして利用されているそうです。

そこで、日本でもこれからますます需要が高まると思われるTableauについて、Tableauの導入支援を行っている株式会社プリンシプルのCOO 中村研太氏にTableauとは一体どういうものなのか、導入するメリットなどを伺いました。

続きはこちらからご覧ください。

Source: ferret web marketing

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